2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571120
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
小山田 尚 東北大学, 大学院・情報科学研究科, 助手 (80302149)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
里見 進 東北大学, 大学院・医学研究科, 教授 (00154120)
川岸 直樹 東北大学, 医学部・附属病院, 助手 (00333807)
土井 秀之 東北大学, 医学部・附属病院, 助教授 (90188839)
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Keywords | 胸腺上皮細胞 / 胸腺ナース細胞 / 免疫寛容 / キメリズム / クッパー細胞 |
Research Abstract |
予備実験 胸腺上皮細胞、胸腺ナース細胞の分離 今までに報告してきた方法にてBALB/Cマウスの胸腺上皮細胞、胸腺ナース細胞を分離した。 [A]胸腺上皮細胞、胸腺ナース細胞を門脈内に投与 BALB/C to B6のマウス実験系を用い、胸腺上皮細胞、胸腺ナース細胞をを門脈内に投与し、単なるリンパ球の投与群と比べてMLR反応の差を検討したが、皮下投与、静脈内投与群に比べて有意に反応性の低下を認めたが、脾臓細胞の門脈内投与した群と胸腺上皮細胞、胸腺ナース細胞を門脈内投与した群に有意差は見られなかった。 [B]胸腺を細切したクラスターを門脈内に投与することによる免疫寛容の導入 ACIラットの胸腺を1mm立方に細切し、これをLewisラットの門脈内に投与した。リンパ球の皮下投与、静脈内投与群に比べて有意に反応性の低下を認め、心移植の生着延長も認めた。リンパ球の門脈内投与群に比べて胸腺を細切したクラスターを門脈内に投与した群は心移植の生着延長を認めた。肝臓内に移植した胸腺クラスターは一部分が胸腺の組織と同様な形態で肝臓内に生着しており、30日はその形態を保っていた。このことが、心移植の生着延長に寄与していると考えたれた。 [C]胸腺細胞の肝臓への移入後のキメリズム 胸腺クラスターを肝臓内に移入した後、末梢血中、脾臓、リンパ節内のリンパ球にドナー細胞が存在するキメリズムがおきているかをMHCをマーカーにして調べたが、確認できなかった。 これらの成果をふまえ、平成15年度以降はキメリズム、肝臓内マクロファージ、クッパー細胞の役割などこの免役抑制のメカニズムを解明するとともに、移植グラフトのさらなる長期生着を得る方法を探究する。
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