2002 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内signal伝達機講をターゲットとした静脈バイパス術後狭窄の治療戦略確立
Project/Area Number |
14571129
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
中澤 達 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (60345204)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
新本 春夫 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (30281702)
宮田 哲郎 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (70190791)
重松 宏 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (40134556)
重松 邦広 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (20215966)
小山 博之 東京大学, 医学部附属病院, 助教授 (10241994)
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Keywords | 内膜肥厚 / 静脈置換モデル / 血管内皮細胞 / 血管平滑筋細胞 / 細胞内signal伝達機構 |
Research Abstract |
本研究は、マウスを用いて自家静脈グラフトモデルを作成し、自家静脈グラフトにおける肥厚内膜内における血管内皮細胞と血管平滑筋細胞内においてそれぞれいかなるsignal pathwayが刺激されて内膜内で増殖しているかを検討することである。血管バイパス術後の自家静脈グラフト内膜肥厚の動物実験モデルについては、元来一般的に家兎より大きい動物が用いられてきた。マウスの頚動脈を頚静脈を用いて置換するモデルを用いるため、近年開発された各種のknock-out mouseを用いての検討も可能であり、よりターゲットを絞った検討が可能である。また兎や犬を用いた実験系では、signal pathwayの一部のタンパクに対する適当な抗体が入手困難であり、内膜肥厚に関与しているpathwayの解明に困難を生じていたが、使用動物がマウスであることから、使用可能である抗体も広く入手可能であり、より突き詰めた解明が可能であった。しかし、C57BI/J6系マウスの頚動脈の自家静脈置換は10倍の顕微鏡下で行ったにもかかわらず、作成した自家静脈置換マウスは、当初予定していた術後1日、2日、4日、7日、14日、28日、56日において安定した開存が得られず標本の採取が困難であった。今後実験プロトコールの見直し改良が必要な状態である。徐々に手術成績は上がってきているものの、観察期間を短くすることを余儀なくされている。
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