2003 Fiscal Year Annual Research Report
抗癌剤docetaxelに関する感受性予測因子の同定
Project/Area Number |
14571137
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三好 康雄 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50283784)
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Keywords | 乳癌 / Docetaxel / 抗癌剤感受性 / Predictive factor / CYP3A4 / β-tubulin / BRCA2 |
Research Abstract |
抗癌剤docetaxel(DOC)の、乳癌における治療効果予測因子(predictive factor)の同定を目的に、以下の検討を行った。対象は、DOCによる抗癌剤治療を行った局所進行乳癌および局所再発乳癌の39例とした。治療開始前に生検で採取した乳癌組織において、DOCの代謝酵素であるCYP3A4、DOCの標的分子のclass I β-tubulin、微小管の脱重合を促進するclass III β-tubulin、さらにBRCA1、BRCA2のmRNA発現量を定量的に解析し、発現量とDOCに対する感受性を比較検討した。その結果、CYP3A4 mRNA高発現群の奏効率(11%)は、低発現群の奏効率(71%)より有意に低下していた(P<0.001)。また、class I、class III β-tubulinいずれも高発現群の奏効率(それぞれ30%、25%)は、低発現群(それぞれ63%、68%)より有意に低率であった(それぞれP<0.05、P<0.01)。さらにclass Iとclass III β-tubulinの発現量を組み合わせると、より強くDOCの感受性と相関した。BRCA2 mRNA高発現群の奏効率(25%)は、低発現群の奏効率(100%)より有意に低かったが(P<0.005)、BRCA1の発現量とDOCの治療効果に相関は認められなかった。さらに薬剤排出に関与するP-gpや、アポトーシスに関与するp53、BCL-2の発現に関しても免疫組織染色による検討を行なったが、DOCの治療効果と有意な相関は認められなかった。以上の結果から、腫瘍内におけるCYP3A4、class Iとclass III β-tubulin、BRCA2 mRNA発現量は、DOCのpredictive factorとして有用である可能性が示唆された。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Hasegawa, S., et al.: "Prediction of response to docetaxel by quantitative analysis of class I and III beta-tubulin isotype mRNA expression in human breast cancers"Clin Cancer Res. 9. 2992-7299 (2003)