2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571195
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
安田 卓司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10324782)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瀧口 修司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (00301268)
藤原 義之 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40314330)
矢野 雅彦 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (70273646)
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Keywords | 集学的治療効果予測 / FDG-PET / SUV / perfusion CT / 腫瘍血流 / 組織学的効果予測 / pathological CR / p53 |
Research Abstract |
【集学的治療効果予測】<p53 statusによる効果予測>化学放射線療法の症例はp53 mutation(+)の19例は17例がGrade1の組織効果でpCR例は無かった。P53 mutationと組織効果との間にはp<0.001の相関があったが、免疫染色ではp=0.071で優位な相関は認めなかった。<腫瘍血流と治療効果>Xenon CTの食道用解析ソフトの開発(安西メディカル)が担当者の退職で未定となり解析困難となったため、現在perfusion CTにて腫瘍血流と治療効果を治療前後で検討中である。現在までに、治療前6例、治療後3例測定し解析中である。 【集学的治療効果判定】<FDG-PETの有用性>術前治療(-)の16例と(+)の23例で術前のSUVmaxと病理切片上の最大腫瘍断面積を比較検討した。治療の有無にかかわらず、p<0.001で両者は強い相関を示し、SUVmaxによる治療効果予測の可能性が示唆された。<FDG-PETによる組織効果予測>術前治療の23例で治療後のSUVmaxと組織学的効果及び病理切片上の遺残腫瘍断面積を比較検討した。SUVmax≧2.5(PET集積(+))の11例は9例がGradel以下の組織効果で、遺残腫瘍断面積も72.0-676.0mm^2(median180.0mm^2)であった。一方、SUVmax<2.5(PET集積(-))の12例は11例がGrade2以上の著効例で、遺残腫瘍量は0-32.6mm^2(median7.0mm^2)であった。治療後SUVmaxにて術前に組織学的効果予測、更には遺残腫瘍量の予測が可能と考えられた。 【salvage手術の適応】術後の予後と遺残腫瘍量は強い相関を示す。術前治療後手術を施行した23例で治療後のSUVmax値とその予後を比較した。SUVmax≧2.5の11例は8例が原病死、1例が他病死で、2生率16.7%に対し、SUVmax<2.5の12例は3例再発治療中も全例生存中で最長3年、中央値24ヶ月にて経過中である。治療後SUVmax<2.5がsalvage手術の積極的適応と考える。 【pCR予測】術前化学放射線療法施行67例の治療前生検組織でp53 statusを免染とSSCPで検討した。mutation(+)例ではpCRは1例もなかった(0/19)。組織効果Grade2がPETで予測可能とすると、mutation(-)&Grade2以上の32例中pCRは免染(+)は5/20例(25%)、免染(-)では10/12例(83%)であった。P53 mutation(-)&SUVmax<2.5&免染(-)であればpCRの可能性高く、今後prospectiveに検討する予定である。
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