2002 Fiscal Year Annual Research Report
金属磁性体高周波誘導加熱による肝癌熱凝固壊死療法の開発
Project/Area Number |
14571203
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Research Institution | Ehime University |
Principal Investigator |
渡部 祐司 愛媛大学, 医学部附属病院, 講師 (20210958)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡部 永年 愛媛大学, 工学部, 教授 (20281181)
野村 信福 愛媛大学, 工学部, 助教授 (20263957)
楠瀬 浩之 愛媛大学, 医学部, 助手 (80335893)
前原 常弘 愛媛大学, 理学部, 助手 (40274302)
猶原 隆 愛媛大学, 工学部, 助教授 (50093935)
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Keywords | 誘導加熱 / 磁性体 / マグネタイト / マグネシウムフェライト / リポソーム / 抗腫瘍モノクロナール抗体 |
Research Abstract |
平成14年度検討目標 1.生体安全性の検討:ラットに投与したMgFe2O4の経時的臓器分布と安全性を検討した。ラット、マウスにおいて2〜12mgのマグネタイト・マグネシウムフェライトは中枢神経系、骨髄、心、腎、肝、筋肉に障害を起こさず安全に投与可能であることが確認された。 2.腫瘍への到達経路の検討:直径50〜100nmまでの磁性体粉末が作製可能となった。これをリポソームに包埋し外側に陽電化を付加した所謂Cationic Magnetite Liposome(CML)の作製は可能になった。CMLの有用性は、それ自体陽電化をもっており腫瘍細胞のもつ陰電化に選択的に結合しやすく、さらにCMLをモノクロナール抗体のFab'部と共有結合させることで更に超選択的腫瘍選択性をもたせることが可能となる。しかし、腫瘍血管を透過し腫瘍細胞に直接接触するためにはその径が小さくなくてはならないため磁性体粉末材料の更なる縮小化を現在試みている。現在ではCMLを用いてラット尾静脈から投与し、血管内に塞栓などの合併症を起こさず血中に均等分布できるようになった。従って、今後肝動脈内投与の検討に移る予定にしている。 3.加熱実験:今年最も進んだのがこの誘導加熱装置の研究で、可変周波数、出力の誘導加熱装置を共同研究と開発し、適正周波数を約370Khzであることを発見した(論文発表)。次にコイルと出力、周波数との整合をとりつつ500W,2KW,5KWと高出力のものを作製し実験を進めている。現在人体に応用可能な10KWの装置を開発中である。 最終年度の15年度に向け、現在リポソームに抗腫瘍モノクロナール抗体を結合させる実験を進めており、これが完成すると、動物の腫瘍モデルに対し抗腫瘍モノクロナール抗体付着のリポソーム包埋金属磁性体を投与することで腫瘍に対する熱凝固壊死療法が可能になると考えている。
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Research Products
(1 results)