2002 Fiscal Year Annual Research Report
cDNAマイクロアレイを用いた抗癌剤耐性関連遺伝子の検討
Project/Area Number |
14571225
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
久保田 哲朗 慶應義塾大学, 医学部, 助教授 (00118944)
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Keywords | cDNAマイクロアレイ / 胃癌 / クラスタリング / 抗癌剤感受性 / MTTアッセイ / 耐性関連遺伝子 / mRNA |
Research Abstract |
当院で手術施行された進行胃癌症例を対象として,検体の抗癌剤感受性とマイクロアレイによる遺伝子発現の相関を検討した。感受性試験に用いた薬剤はマイトマイシンCアドリアマイシン,シスプラチン(DDP),5-FUである。薬剤感受性は3-(4,5-dimethylthiazol-2-yl)-2,5-diphenyl-2H tetrazolium bromide(MTT)アッセイにより行った。 (1)RNAの抽出とcDNAの合成 cDNAの合成はreverse SuperScript Choice System(Invitrogen Corp.,Carlsbad, CA)を用いて行った。cRNAはcDNAをテンプレートとして,MEGAscript T7 kit(Ambion, Austin, TX)を用いて合成した。 (2)オリゴヌクレオチド・マイクロアレイ オリゴヌクレオチドマイクロアレイ(HuGeneFL array, Affymetrix, Santa Clara, CA)を用いて腫瘍部および健常部の遺伝子発現を解析した。 (3)マイクロアレイによる結果の解析 ゲル電気泳動により腫瘍部,非腫瘍部より採取した標本のRNAの状態を確認後,検索の対象を選択した。まず,全ての検体を対象としてチップ上の全遺伝子でクラスタリングを施行し,EISENクラスタリングプログラムによって形成されたクラスターは抗癌剤感受性との相関は検討する。さらに個々のmRNAの発現レベルについて腫瘍部での発現レベルより非腫瘍部の発現レベルを差し引いた値を用いてクラスタリングを行った。さらに非腫瘍部検体におけるmRNAレベルの平均値を算出し,この値で腫瘍部検体のmRNAレベルを補正しクラスタリングを行った。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Kubota, T., Watanabe, M., Otani, Y., et al.: "Different pathways of 5-fluorouracil metabolism after continuous venous or bolus injection"Anticancer Research. 22. 3537-3540 (2002)
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[Publications] 久保田哲朗: "乳癌におけるアントラサイクリン系抗癌剤とその耐性機構"癌の臨床. 48(12). 753-761 (2002)
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[Publications] 久保田哲朗: "胃癌の化学療法(2)術後補助化学療法"コンセンサス癌治療. 1. 38-41 (2002)
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[Publications] 久保田哲朗: "消化器癌の現状と問題点:胃癌は減少しているか"日本医師会雑誌. 127. 1662-1665 (2002)
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[Publications] 久保田哲朗: "抗がん剤感受性試験の現況-CGHとマイクロアレイ技術の耐性診断への応用-"臨床病理レビュー. 119. 203-211 (2002)
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[Publications] 久保田哲朗: "抗癌剤感受性試験にもとづいた胃癌のオーダーメード化学療法"G.I.Research. 10(2). 689-693 (2002)