2002 Fiscal Year Annual Research Report
一酸化窒素合成酵素を示標とした食道前癌病変の抗酸化物質による治療
Project/Area Number |
14571230
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Research Institution | Tokai University |
Principal Investigator |
田仲 曜 東海大学, 医学部, 助手 (20266414)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鬼島 宏 東海大学, 医学部, 講師 (90204859)
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Keywords | 食道癌 / ラット / anthocyanins / curumin / sesamin |
Research Abstract |
ヒト食道癌組織:現在準備中であり,平成15年度に施行予定である. ラット食道:ラットの実験方法を確立することより着手した.予備実験としてanthocyanins, curumin, sesaminをラットが摂取するかの実験を行った.簡単に手に入るものとして,anthocyaninsはブルーベリーのタブレット,curuminはウコン茶,sesaminはゴマとして摂取させたところ摂取することがわかった.次ぎに濃縮ブルーベリー10%,ゴマ10%,ターメリックパウダー10%をそれぞれ混入した飼料を作成,これを1週間投与してからN-Methyl-N-anylnitrosamine(以下AMN)を投与,特殊飼料とAMNを8週,10週,12週と投与して犠牲死させた.8週ではiNOSの発現は認められたが,発癌の頻度が抑えられた.10週,12週においてはすべてのラットに発癌が認められた.特殊飼料の摂取状況として,ターメリックパウダー入りの飼料が少しかじってゲージの底に大量に残存しており,ターメリックの効果はほとんど無いものと考えられるが,発癌物質をともに投与し続けた場合には,これらの抗酸化物質による発癌予防効果は,一時的に発癌を遅らせる可能性があるかも知れないが,発癌を完全に制御するだけの効果は得られないことが推測された.今後は,当初の目的である発癌物質を発癌直前まで投与したラットにおいて,どの程度発癌を抑制できるのかを検討する予定である.ターメリックに関しては,飼料に混ぜる方法では摂取しないため,AMNと交代でウコン茶として投与することが可能となる.
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