2003 Fiscal Year Annual Research Report
胃癌に対する2剤併用による化学療法の効果とその作用機序に関する研究
Project/Area Number |
14571242
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
中村 康子 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (50308871)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
落合 正宏 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (00051772)
今津 浩喜 藤田保健衛生大学, 医学部, 講師 (50298519)
桜井 洋一 藤田保健衛生大学, 医学部, 助教授 (60170651)
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Keywords | 胃癌 / 化学療法 / thymidine phosphorylase / パクリタキセル / 5'DFUR |
Research Abstract |
タキサン系薬剤は癌組織中のthymidine phosphorylase (TP)活性を増加することが知られ5-'DFURはタキサン系の薬剤と併用することにより、より高度な抗腫瘍効果が期待できる。そこで2種のタキサン系薬剤に対する感受性の異なるヌードマウス可移植性ヒト胃癌抹(TMK-1,MKN-45)を用い、タキソール(以下TXT)と5'-DFUR単独、併用効果を検討した。雄性BALB/c nu/niiヌードマウス(各群n=8)を用いた。これらの腫瘍の長径(L)と短径(s)を経時的に計測し、推定腫瘍重量(Wi-LxS^2/2)を算出したTXTはDay 1,8,15に20mg/kg腹腔内投与、5'-DFURは82mg/kg2週間の連日経口投与を行い、TXT単独、5'-DFUR単独、TXT,5'-DFUR併用投与を行った。治療開始時の推定腫瘍重量(Wo)との比をrelative tumor weight (RTW=Wi/Wo)とし、抗腫瘍効果の指標とした。また副作用の指標としてtumor free body weight(TFBW)も比較した。TMK-1における対照群、TXT単独群、5'-DFUR単独群、TXT,5'-DFUR併用群のDay 21におけるRTWはそれぞれ20.1±10.1、18.1±17.3、16.5±22.7、5.4±2.3、MKN-45では対照群、併用投与群で13.6±10.5、6.6±5.2といずれも併用投与群でもっとも抗腫瘍効果が高かったTFBWはいずれの腫瘍でも各群間に有意差を認めなかった。TXT、5'-DFUR単独の効果は胃癌種により異なっていたがいずれも併用投与群でもっとも抗腫瘍効果が高かった。今後さらに5'-DFURの経口投与中におけるTXTの投与の最適なタイミング検討する必要があるものと考えられた。
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