2002 Fiscal Year Annual Research Report
脳死片肺移植と対側片側生体肺葉移植の同時施行の可能性に関する実験的検討
Project/Area Number |
14571264
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
南 正人 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (10240847)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
平林 弘久 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (60335362)
太田 三徳 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (30203805)
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Keywords | 脳死片肺移植 / 片側生体肺葉移植 |
Research Abstract |
【背景】脳死肺ドナーことに両肺移植ドナーが不足しているが、片肺移植ドナーは比較的期待しやすい。一方、両側生体肺葉移植にも2名のドナーが必要で、ABOのマッチングに限っても適応の可能性が低い。【目的】生体肺葉ドナーが1名確保できた場合、両側片肺移植の代替手段としての新しい肺移植法として、脳死片肺移植と対側片側生体肺葉移植の同時施行が可能かどうかをビーグル犬にて実験的に検討。【方法】(1)左片肺ドナー手術:ドナー(D1)を胸骨正中切開。ヘパリン投与、肺動脈からPGE1注入。上下大静脈、大動脈を結紮切離、左心耳を切断し肺動脈幹からmEC液でフラッシュ。気管を遮断し心肺を摘出。左片肺ブロックを作成し、4℃浸漬保存。虚血時間は8時間に調整。i(2)右肺葉ドナー手術:ドナー(D2)を胸骨正中切開。ペソリン投与、PGE1投与下に右肺動脈本幹を切離。右肺動脈を左心房レベルで切離。右主気管支を切離して右脈を摘出。下葉、縦隔葉を切除して上中葉ブロックを作成。さらにmEC液でフラッシュし4℃浸漬保存。虚血時間は1時間に調整;(3)レシピエント手術:レシピエント(R)を胸骨横断両側開胸。まず左肺仝摘、D1からの左片肺移植。左肺の換気、再灌流は行わず局所冷却。次に補助循環下に右肺上中葉を切除しD2からの肺葉移植(主気管支レベルで端々吻合。肺動脈は下葉・縦隔葉への血流を温存して端側吻合。肺静脈は左房へ吻合)。ソルメドロール静注のうえ換気・血流を左右同時に再開し、下葉・縦隔葉は切除。15分毎最大流量の25%づつl時聞かけて補助循環離脱。さらに再灌流後6時間まで肺動脈圧、左心房圧、左右肺動脈血流量を連続モニターし、左右移植肺の肺血管抵抗・ガス交換能の変化を検討。【平成14年の結果】実験モデル(3)の試行中である。
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