2002 Fiscal Year Annual Research Report
肺癌における分子標的治療の感受性試験および効果判定方法についての研究
Project/Area Number |
14571280
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
平栗 俊介 東京医科大学, 医学部, 助手 (00246282)
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Keywords | 肺癌 / 癌遺伝子 / 癌抑制遺伝子 / CGH Microarray / N-RAS / CDK6 / FHIT / FGFR2 |
Research Abstract |
「肺癌における分子標的のCGH (Comparative Genomic Hybridization) Microarray法による解析」 【材料と方法】・DNAチップは、約300種類の各種癌遺伝子、癌抑制遺伝子、マーカーのP-1およびBAC-DNAクローンをスライドガラス上に固定したArray300(米国Vysis社)を用いた。 ・肺癌培養細胞は、理化学研究所から供給された小細胞肺癌:Lu130,Lu134A, Lu135,Lu139,Lu140,Lu165,T3M12,腺癌:RERF LCKJ,PC14扁平上皮癌:SQ5,RERF CL-A1,大細胞癌:IA5、合計12株を用いた。 ・CGH Microarray : Random Priming法で、各培養細胞から抽出したゲノムDNAをグリーン、対照DNA(正常ヒトリンパ球DNA)をレッドで蛍光標識し、Array300に競合的にハイブリダイズ(37度72時間)し、洗浄、DAPI染色後、分析機器GenoSensorを用いて、各クローンの蛍光色比からDNAコピー数変異を測定した。 【結果】1.高頻度にDNAコピー数が増幅していた分子:(1)C84C11/T3(5p telomere):(頻度83.3%)(2)N-RAS(1p13.2)(3)DAB2(5p13)(4)CDK6(7q21-22)(5)HIRA=TUPLE1(22q11.21):(75%)(6)ARSA(22q telomere)(7)D5S2064(5p15.2)(8)H18962(9q telomere)(9)STK6/STK15(20q13.2-13.3):(66.7%) 2.高頻度にDNAコピー数が減少・欠失していた分子:(1)FHIT(3q14.2)(2)D10S249/D10S533(10p15):(75%)(3)BIN1(2q14)(4)TBR1(2q23-37)(5)p44S10(3q14.1)(6)ESR1(6q25.1)(7)D8S596(8p telomere)(8)SHGC-44253(10p telomere)、(9)EGR2(10p21.3)(10)FGFR2(10p26)(11)DCC(18q21.3)(12)18QTELL11(18q telomere):(66.7%) 【まとめ】下線の遺伝子クローンの変異は、今まで肺癌での報告はなく、新しい知見であった。遺伝子コピー数の減少・欠失していたクローンについては、発現レベルでの解析を計画している。
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