2002 Fiscal Year Annual Research Report
MRIによる脳血流定量法の開発-定量値に影響する不確定因子とその補正法の検討-
Project/Area Number |
14571309
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
椎野 顯彦 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (50215935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
犬伏 俊郎 分子神経生物学研究センター, 教授 (20213142)
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Keywords | 脳循環代謝 / 脳血流 / 定量 / MRI / DSC |
Research Abstract |
Dynamic susceptibility contrast (DSC)法によるCBF定量の際の問題点は、定量値がAIFによって大きくかわることと、ピクセルごとのS/Nが低いことに由来するdeconvolutionの際に発生する誤差である。これまでの研究で、AIFの部位による定量値の差やAIFの抽出率に伴う差はVOFで補正することにより再現性のある結果が得られることを示した。また、δR_2^* curveからのAIFの抽出%にともなう定量結果の差もVOFで補正できることを示した。この際に問題となるのは、VOF自身も抽出%によって支配される点である。そこで我々は色々な条件のVOFを検討した結果、一定以上のVOFはほぼgamma curveに近似可能であり、さらに、得られたVOFに定数を入力(VOF定数)することによって、PETとの相関直線の傾きを一定にできることを見い出した(定数の数値はPETと比較して決定する)。 Deconvolutionの際に生じる測定誤差は、ROI法で補正可能であることを示した。この手法をもちいれば、ROI法で得られたdeltaR 2^* curveをgamma fittingし、AIFとVOFそれぞれのgamma curveからlarge vesselの影響と取り除くことにより、毛細管レベルでのCBFの数値が得られることを理論的に証明した(下記参照)。今後、実測値で検討する必要があると思われる。 補足:DSC法で得られたCBF mapにはlarge vesselが含まれており、この影響を取り除かないと必要なCBFは得られない。ROIに含まれるlarge vesselの影響を取り除く目的で、ROI法で得られたdelta R2^* curveをgamma fittingし、AIFとVOFそれぞれのgamma curveからlarge vesselの影響と取り除く。具体的には1.AIFとVOFのgamma curve (AIFγ、VOFγ)を得る。 2.ROI法で得られたR2^*の測定値のgamma curve(C)を求める。 3.毛細管レベルのgamma curvc(Capγ)を推測する。 4.C=a・AIFγ+b・VOFγ+cCapγ 5.上記をICAで分析してa、b、cそれぞれを求める。
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