2004 Fiscal Year Annual Research Report
MRIによる脳血流定量法の開発-定量値に影響する不確定因子とその補正法の検討-
Project/Area Number |
14571309
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
椎野 顯彦 滋賀医科大学, 医学部, 講師 (50215935)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
犬伏 俊郎 滋賀医科大学, MR医学総合研究センター, 教授 (20213142)
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Keywords | perfusion / cerebral blood flow / dynamic susceptibility contrast / infarction / magnetic resonance / brain / ischemia / quantification |
Research Abstract |
これまでに報告してきた定量のための不確定因子とその対策法 1)AIFのpartial volume effectは、体軸方向に直角で大きな血管である、上矢状静脈洞(VOF)との比を求めることによって症例ごとに補正する。この結果、M1などの太い血管にこだわることなく、さらに細い動脈であっても同じ結果が得られることがわかり、M1の走行位置にとらわれずにスライス位置の選択が可能である。 2)Gradient echo (GE)法とSpin echo (SE)法。理論的にはSE法の方が太い血管に影響されにくくCBFの評価としては理想的であるが、虚血急性期の症例においては測定の失敗は極力避ける必要があるため、より感度のよいGE法が選択されることが多いと思われる。我々の施設では、multishot-EPIによりsusceptibilityの影響を少し下げるとともに、画像の歪みも抑え、良好な結果を得ている。 3)Pixel by pixel deconvolutionとSNR。Deconvolutionの際のnoiseによる定量値誤差の影響を調べるためには、ROI法を用いる。CBFを求めたのち、任意の部位に大きなROIを設定して、そのTICをdeconvolutionして求めたCBFの値とpixel-by pixelで求めた値と比較する。この時の比を求めればnoiseに由来する誤差を補正できる。 4)Noise filterの設定。P=0.2と固定するよりも、われわれの考案した方法p=1-average(s)/max(s)、を用いて、ピクセルごとに閾値を算出した方が、PETの定量値との相関係数が高く、優れていると思われる。 5)定量値の挿入として、白質を用いるのではなく、抽出してきたVOFのCBV値を104ml/100gとすることにより、白質病変による影響を避けることが可能である。また、VOFの抽出法によるばらつきも同時に補正することになり、より定量値の変動を抑えることが可能になる。
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Research Products
(1 results)