2002 Fiscal Year Annual Research Report
局所脳虚血における合成ピリミジン化合物による神経保護効果の検討
Project/Area Number |
14571337
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Research Institution | Tokyo Women's Medical University |
Principal Investigator |
川俣 貴一 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (90204768)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中島 宏 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80227800)
山根 文孝 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (60210506)
堀 智勝 東京女子医科大学, 医学部, 教授 (60010443)
光山 哲滝 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (80318104)
中村 聡 東京女子医科大学, 医学部, 助手 (20266779)
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Keywords | 脳虚血 / 脳梗塞 / 合成ピリミジン化合物 / MS-818 / 神経機能障害 / 脳卒中 |
Research Abstract |
合成ピリミジン化合物(MS-818)は、神経突起の伸長促進および神経細胞死抑制効果を有し、なおかつneurotrophic factorsの作用を増強、修飾すると報告されている。我々が開発した実験的脳虚血モデル(modified Tamura model、S-Dラット)を用いて、MS-818の効果に関し検討した。 (a)脳虚血巣縮小効果 本年度は、合成ピリミジン化合物(MS-818)単独の効果についてまず検討を行った。投与のタイミングとしては脳虚血作成と同時にMS-818の投与を行った。投与量としては、1mg/kg、5mg/kg、10mg/kgのグループを作成し、48時間後の脳梗塞巣の大きさをコントロールと比較した。 脳全体、cortex、striatumに分けてそれぞれ検討したところ前2者において統計学的有意差をもって脳梗塞巣の縮小効果を認めた。Striatumに関しては、縮小傾向は認めたが、有意差は認められなかった。また、濃度依存性についても検討したが、今回の設定濃度の違いによる明らかな差は認められなかった。すなわち今回の検討では濃度依存性は認められなかった。 (b)神経機能障害回復促進効果 この動物モデルでは脳虚血作成後に明らかな神経機能障害(感覚運動障害)が生じる。本年度は、急性期の神経機能障害の回復程度に関して検討した。グループは上記と同様である。感覚運動障害の評価には我々がこれまで用いてきた、forelimb placing test、hindlimb placing testを用いた。実験が未だ途中であるが、MS-818投与群にて神経症状の改善が有意に認められた。やはり濃度依存性は見られないようである。
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