2003 Fiscal Year Annual Research Report
GFP遺伝子導入ヒトグリオーマ細胞を用いた脳腫瘍モデルでの抗微小管剤の研究
Project/Area Number |
14571340
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
吉田 大蔵 日本医科大学, 医学部, 講師 (30210701)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山王 直子 日本医科大学, 医学部, 講師 (90297862)
寺本 明 日本医科大学, 医学部, 教授 (60231445)
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Keywords | グリオーマ / 血管新生 / 細胞浸潤 / MMP / GFP |
Research Abstract |
神経膠腫の浸潤およびangiogenesisに対する坑matrix metalloproteinase剤の有効性はほとんど従来はin vitroでの浸潤モデルで検討されてきた。今年度我々は昨年の基礎実験に引き続き、動物のglioma細胞を用いたラット脳腫瘍モデルで検討した。あらかじめヒトglioma(U251MG)にpEGFP geneをtransfectして安定したEGFPを表現するクローン作成しておいた後に、Fischer 944 ratのstriatumと脳梁の間へstereotacticalにxenograftした。免疫抑制はシクロスポリンAを投与した。坑matrix metalloproteinase剤SI-27(1mg/kgあるいは10mg/kg)をxenograftから3日間腹腔内注入した。対照群は薬剤溶解液(PBS)を使用し比較検討した。各群(15頭)ともにxenograft後の生存率を検定したが、いずれも3週後から死亡例が出現し始めたのでこれらとは別にxenograft3週後に脳を摘出した。angiogenesisは血管内皮細胞をFactor VIIIの免疫染色で浸潤glioma細胞はEGFP発現細胞をそれぞれ蛍光顕微鏡のイメージをCCD cameraでcomputer image analysis systemに入力後定量的に分析した。一方冷凍脳組織切片でin situ zymographyを行ってMMP活性を評価した。結果として合計30mg/kg投与群は、対照群と比較して、平均存続時間が統計学的に著しい延長をみた(p<0.001)(47.3対32.6日)。さらにMMP活性、浸潤glioma細胞密度および血管新生は有意に低下していた。しかしながら3mg/kg投与群の動物ではこれらの有意差はいずれも得られなかった従って結論としてEGFP発現細胞を用いれば細胞浸潤の良い指標となると同時に今回の実験法では坑matrix metalloproteinase剤SI-27はラット脳腫瘍モデルでgliomaの浸潤と血管新生を抑制し、今後の臨床応用が期待されると思われた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Yoshida D: "Apoptotic induction by BE16627B"Brain Tumor Pathol. 20・1. 13-19 (2003)
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[Publications] Yoshida D: "Tracking cell invasion of human glioma cells"Brain Tumor Pathol. 19・2. 69-76 (2003)
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[Publications] Yoshida D: "Anti-invasive effect of an anti-matrix"Neurosurgery. 52・1. 187-196 (2003)
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[Publications] Teramoto A: "Contemporary Transsphenoidal surgery"Biomed Pharmacother. 56.Suppl. 154-157 (2003)
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[Publications] Teramoto A: "Complication of Transsphenoidal Pituitary Surgery"No Shikei Geka. 31・11. 1165-1176 (2003)
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[Publications] Sanno N: "A survey of pituitary incidentaloma in Japan"Eur J Endocrinol. 149・2. 123-127 (2003)