2002 Fiscal Year Annual Research Report
血管新生抑制因子コンドロモジュリンIの遺伝子導入による関節炎制御の試み
Project/Area Number |
14571363
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
荒井 勝光 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (60323961)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
遠藤 直人 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10251810)
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Keywords | 関節炎 / コンドロモジュリンI / 血管新生抑制 / 遺伝子導入 / 制御 |
Research Abstract |
ラットにおける実験的関節炎モデルとしてLewis系ラットにアジュバント関節炎を作成し検討した。発症は安定し,治療関節としてベクター投与を行う膝関節にも,増殖性滑膜炎,骨破壊を確認した。 アジュバント感作後,膝関節内にAxCAChM-I(コントロールとしAxCALacZ)を7日おきに注射した。経時的に関節炎の観察(肉眼的スコアー、足蹠腫脹容積測定)を行い、28日目に屠殺し膝関節周囲の組織標本を作製し滑膜増殖や軟骨・骨破壊をスコアー化し評価した。 まず,免疫染色で膝関節の滑膜内に遺伝子が導入されたことを確認した。 HE染色では,AxCAChM-Iを膝関節内に注射した群の方が,コントロールと比べ,滑膜の増殖など関節炎の所見が抑制されている傾向が認められた。現在さらにNを増やして検討中である。血管新生抑制についても,AxCAChM-Iを注射した群の方が,コントロールと比べ,血管新生が抑制されている傾向が認められた。現在Nを増やし,さらにVEGFやCD31などの免疫染色等も用いて評価している。 アデノウイルスベクターの膝関節内局所投与による多臓器への暴露及び局所関節への影響の確認のため、肝臓や非投与関節における導入遺伝子発現状況を免疫染色で確認したが,明らかな導入遣伝子発現を認めなかった。今後PCR等でも確認する予定である。 手術中採取した関節リウマチ例の滑膜細胞を培養し,in vitro遺伝子導入を行い,遺伝子が導入されたことをPCR,免疫染色で導入を確認している。 関節リウマチにおいて,血管新生抑制因子コンドロモジュリンIが増殖性滑膜炎及びこれに伴う骨関節破壊の抑制に働く可能性が示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Arai K: "IP-10 and Mig facilitate accumulation of T cells in the virus-infected liver"Cell Immunol. 219. 48-56 (2002)
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[Publications] Murai T: "Fenofibrate inhibits reactive amyloidosis in mice"Arthritis Rheum. 46. 1683-1688 (2002)