2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571374
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Research Institution | Shiga University of Medical Science |
Principal Investigator |
今井 晋二 滋賀医科大学, 医学部, 助教授 (90283556)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松末 吉隆 滋賀医科大学, 医学部, 教授 (30209548)
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Keywords | 骨形成 / 骨芽細胞 / 力学的刺激 / HB-GAM / 遺伝子欠損マウス |
Research Abstract |
HB-GAM遺伝子欠損マウスを用いて、HB-GAMが骨の力学的順応反応を介在しているという作業仮説を検証するのが本研究の目標であり、これまでの研究で以下の結果を得た。 1)HB-GAM遺伝子欠損マウスは個体発生の段階ではまったく異常をきたさない。しかし、成長に伴い骨の長軸方向の成長が遅延することが明らかになった。 2)詳細な骨形態測定の結果、HB-GAM遺伝子欠損マウスでは正常コントロールマウスに比べて骨形成能が著明に低下していることが判明した。 3)骨吸収能も亢進していたがその程度は骨形成能の低下ほどではなく、HB-GAM遺伝子欠損マウスの骨量低下は主に骨形成能低下によると考えられた。 4)骨量の減少する原因としては骨形成能の低下もしくは骨吸収の亢進が考えられるが、詳細な骨形態的評価によってHB-GAM遺伝子欠損マウスでは骨形成能が低下していることが判明した。 5)坐骨神経を切除し下肢を不動化することによって力学的負荷を減少させると、正常でも骨形成能が低下する。不動化した際の骨形成能はHB-GAM遺伝子欠損マウスのそれに一致していた。 6)運動負荷によって力学的負荷を増大させると正常では骨形成能が亢進する。ところが、HB-GAM遺伝子欠損マウスに運動負荷を加えても骨形成能は全く更新しないことが明らかになった。 以上の観察はHB-GAMが骨の力学的順応反応を介在しているという我々の当初の作業仮説に合致する結果であった。
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Research Products
(4 results)