2004 Fiscal Year Annual Research Report
細胞内カルシウム動態からみた心筋虚血プレコンディショニング効果の加齢性変化
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14571425
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| Research Institution | University of Yamanashi |
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Principal Investigator |
山口 敏昭 山梨大学, 大学院・医学工学総合研究部, 助手 (80242650)
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| Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小口 健史 山梨大学, 医学部附属病院, 講師 (60201399)
熊澤 光生 山梨大学・医学部附属病院 (10092404)
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| Keywords | 心機能 / 加齢 / 摘出心臓標本 / 虚血心筋 / 蛍光色素法 / プレコンディショニング / 麻酔薬 / 筋小胞体機能 |
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| Research Abstract |
虚血プレコンディショニングや麻酔プレコンディショニングを行うと、心筋梗塞サイズが減少したり、虚血再灌流中の心機能回復が促進するとされる。プレコンディショニング効果は年齢によって変化することが指摘されているが詳細は不明である。本研究は年齢の異なるラットから摘出した心臓標本を用いて、プレコンディショニング効果の加齢性変化のメカニズムを解明することを目的とした。平成16年度は、若年と高齢ラットから摘出した心臓において、短時間虚血(1分間×3回)によるプレコンディショニング効果が加齢によりどのように影響を受けるかを、再灌流不整脈データに加えて、心筋内カルシウム動態とフリーラディカル発生量の面から更に検討を加えた。虚血プレコンディショニングにより、若年群では再灌流不整脈(VF/VT)が抑制されたが、高齢群では抑制されなかった。再灌流時の心筋細胞内カルシウム上昇は、若年群において虚血プレコンディショニングにより抑制された。冠灌流液中のDHBAsを液体クロマトグラフィーで測定することによりフリーラディカル発生量を検討できる。本研究では、虚血再灌流5分後における冠灌流液中のDHBAsを測定した。その結果、再灌流時において冠灌流液中のDHBAsは上昇したが、若年群・高齢群ともに虚血プレコンディショニングによる影響は認められなかった。以上の結果から、虚血プレコンディショニングによる再灌流不整脈の抑制効果が加齢により減弱した。これには、再灌流時の心筋細胞内カルシウム動態との関連が予想されるが、Oxygen free radical発生との関連は認められなかった。
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