2004 Fiscal Year Annual Research Report
脊髄での麻酔薬による下向性抑制遮断における一酸化窒素cGMP系の役割に関する研究
Project/Area Number |
14571427
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Research Institution | Hamamatsu University School of Medicine |
Principal Investigator |
加藤 孝澄 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助教授 (80204478)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岩本 竜明 浜松医科大学, 医学部附属病院, 助手 (70303568)
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Keywords | 一酸化窒素 / 疼痛過敏 / 下向性抑制 |
Research Abstract |
NO-cyclic guanesine monophosphate(cGMP)の伝達系は、麻酔や鎮痛に関して重要な役割を果たしていることが示唆されている。そこで今回我々は、吸入麻酔薬は低濃度で知覚過敏を起こす可能性が示唆されている。この知覚過敏め発生及びその持続に関して脊髄での麻酔薬による下向性抑制遮断がメカニズムのひとつとしてかんがえられている。NOSinhibitor、7-nitroindazole(7-NI)は,前年度までの研究により、ハロタンMAC及びRightingreflex ED50(RR)に対して影響することがわかった。知覚過敏は,吸入麻酔薬だけではなく,末梢神経の障害によっても発生することが知られている。末梢神経の障害による疼痛過敏もその発生の原因として脊髄での疼痛抑制メカニズムが有効に働かないことが考えられる。我々は,吸入麻酔薬による疼痛過敏と末梢神経の損傷による疼痛過敏の共通のメカニズムを調べるために,新しい疼痛過敏モデルの開発をおこなった。従来のChungらの方法は,背中側からの脊髄神経へのアプローチであり,その手術過程で細い神経の損傷を引き起こしている可能性が高く,手術反対側まで疼痛過敏を引き起こしていた。今回我々の腹腔側からでのアプローチでは,手術半体側の知覚過敏は起こってもわずかであり,脊髄での下向性抑制遮断を明らかにするためには有利であることがわかった。前年度のデータを詳細に検討した結果、我'々が行った背中からのアプローチによる神経損傷の手術は,従来のChungらの方法とコントロールでも知覚過敏の程度に大きな差が生じてしまっていた。この現象は腹腔側からのアプローチでは生じていないので、今回の手術が必ずしもChungのモデルと相同ではない可能性があり、再度背中からの手術をやり直す必要性が出てきてしまった。次年度は,前年度の過敏検出法にに加えて、物理的な圧迫に対する閾値に対する吸入麻酔薬の作用に対してNOS inhibitor、7-NIの影響も観察する予定である。
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