2003 Fiscal Year Annual Research Report
敗血症性ショックにおける内臓血管病態の解明とその制御
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14571447
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
槙田 徹次 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 講師 (00229337)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中村 利秋 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (00325656)
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Keywords | 敗血症性ショック / 内臓血管 / 血管収縮薬 / トノメトリー法 |
Research Abstract |
エンドトキシンによる敗血症性ショックではハイパーダイナミック期の心拍出量が増加している頃より血流の再配分がおこり、特徴的な著明な内臓血流の低下が認められる。しかし内臓血流の低下が敗血症性ショックの早期から起こるメカニズムはまだよく解明されていない。 雄性ウイスターラットを8時間の絶食後にエーテル麻酔し、開腹する。盲腸を結紮した後、18ゲージ針で盲腸を2回穿刺して(CLP)、多病原菌性敗血症ラットモデルを作製する。本年度はまず肺血管と体血管に対する影響を調べた。結紮・穿刺直後、10時間後、16時間後に、実体顕微鏡下に胸部大動脈(TA)と肺動脈(PA)取り出し血管リングを作製し、オルガンチャンバー法でノルエピネフリン(NE;1microM)とKCI(100mM)の収縮力を測定した。NEはCLP前でTAとPAをそれぞれ1.15±0.12gと1.03±0.15gほど収縮させた。TAではNEの収縮は16時間後で36%に有意に減少し、PAでは10時間後と16時間後でそれぞれ64%と56%に有意に減少した。KCIはCLP前でTAとPAをそれぞれ1.32±0.02gと1.04±0.19g収縮させた。TAではKCIの収縮は16時間後で45%に有意に減少したが、PAでは有意差はなかった。これらの結果より血管収縮薬の反応性の低下はアルファ受容体に対する反応性の低下ではなく、収縮エレメントのカルシウム感受性の低下が関与していることが考えられた。 また現在トノメトリー法でラットのPico2を測定中である。
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