2002 Fiscal Year Annual Research Report
腎虚血-再灌流障害の分子細胞機構の解明:薬理学的プレコンディショニング効果の探索
Project/Area Number |
14571448
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Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
諸岡 浩明 長崎大学, 大学院・医歯薬学総合研究科, 助教授 (70230175)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
柴田 治 長崎大学, 医学部附属病院, 助教授 (80136671)
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Keywords | 虚血-再灌流障害 / 薬理学的プレコンディショニング / 麻酔薬 / 腎機能障害 |
Research Abstract |
短時間の虚血に曝露することで、その後の虚血障害が軽減される現象を虚血性プレコンディショニング作用(IPC)といい、この現象は、心臓・肝臓・腎臓など多くの臓器で認められている。また虚血前に薬物を投与することによりIPCと同じような虚血再灌流障害を抑制する現象を薬理学的プレコンディショニング作用(PPC)と呼び、イソフルランによるPPCが心臓・肝臓などの臓器で認められている。しかし、腎臓に関しては今までPPCに関して存在がはっきり証明されていない。そこで今回腎臓に対するイソフルランのPPCに関し検討を行った。【方法】Wistar系雄性ラットを以下の4群に分け、再潅流24時間後に血中尿素窒素(BUN)とクレアチニン(Cr)値を測定し腎障害の指標とした。A群:イソフルランの投与、虚血を行わず開腹操作のみ行う群。B群:イソフルランを1MACで20分間投与し虚血を行わず開腹操作のみ行う群。C群:マイクロクリップを用い両側腎動静脈の虚血のみを40分間行う群。D群:イソフルランを1MACで20分間投与した後にマイクロクリツプを用い両側腎動静脈の虚血を40分行う群。【結果】BUN、Cr共にA、B群と比較してC、D群は有意に高値を示した。またBUN、Cr共にD群でC群よりも有意に低値を示した【結論】腎臓に対してもイソフルランのPPCはあると考えられた。 以上の結果について、「The protective effect of isoflurane against renal ischemia/reperfusion injury in rats」として、2002年、米国麻酔学会年次総会(オーランド、米国)にて報告を行った。現在は、揮発性麻酔薬によるPPCのメカニズムをストレス活性キナーぜのかかわりについて研究している。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Hiroshi Miyoshi, Hiroaki Morooka, Toshiya Tsujita, et al.: "The protective effect of isoflurane against renal ischemia/reperfusion injury in rats"Anesthesiology. 97. A-78 (2002)