2003 Fiscal Year Annual Research Report
HSP47アンチセンスを用いたパラコート中毒時の肺線維化の防止
Project/Area Number |
14571450
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
山本 一嗣 大分大学, 医学部, 助手 (80295188)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
北野 敬明 大分大学, 医学部, 助教授 (20211196)
岩坂 日出男 大分大学, 医学部, 助教授 (90175216)
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Keywords | HSP47 / コラーゲン / 肺線維化 / パラコート |
Research Abstract |
熱ショック蛋白質47(HSP47)はコラーゲンによる線維化のために必須の分子シャペロン蛋白質と考えられている。HSP47が存在しない状態ではコラーゲン線維として組織の線維化をきたすことはできずにコラーゲン蛋白は排除されてしまう。従って肺の線維化が病的問題となるパラコート中毒のような状態では線維化をHSP47の発現を抑制することで、その結果として中毒による死亡を減少できる可能性がある。まず肺の線維化にHSP47が関係しているか、否かを肺線維化をきたしやすいブレオマイシンを投与することで確認した。その結果、肺組織においてもHSP47の発現に一致してコラーゲンの発現が生じることがNorthern blot法を用いて遺伝子レベルでも確認でき、組織での免疫染色においても確認できた。そこでHSP47の蛋白発現を抑制するためにHSP47アンチセンスを作成した。このアンチセンスはin vitroにおいてヒト肺胞上皮細胞由来のA549細胞をLPSで刺激した場合のHSP47発現を抑制し、その結果としてのコラーゲン発現も抑制することが確認できた。そこでラットにブレオマイシンを気管内投与し、同時にHSP47アンチセンスを投与した結果、ラットでの肺線維化を抑制することが可能であり、生存率も向上させることができた。現在、パラコートをマウスに経気管的に投与し、同時にHSP47アンチセンスも気管内投与した場合、やはり生存率を改善することが確認できた。さらに肺組織でのコラーゲン、HSP47の発現性を確認しているところである。
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