2002 Fiscal Year Annual Research Report
IGF-1およびFGF-2トランスジェニックマウスを用いた前立腺増殖の解析
Project/Area Number |
14571488
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
武内 巧 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (90167487)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西松 寛明 東京大学, 医学部附属病院, 講師 (60251295)
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Keywords | 前立腺癌 / dermatopontin |
Research Abstract |
以前、我々はアンドロジェン感受性および不応性マウス乳癌(シオノギ癌)に発現されるmRNAをsubtractive hybridization法にて比較することにより細胞外マトリックスの一種であるmouse dermatopontinがアンドロジェン不応性マウス乳癌にのみ発現されることを検出した。腫瘍の増殖とおよびホルモン感受性、抵抗性とmouse dermatopontinの関係を検討するために、ヒト前立腺癌細胞PC3およびLNCaPを用いてchicken beta-actin promotor下に発現されるmouse dermatopontinのstable transfectantを樹立した。ヌードマウスの皮下にこれらのtransfectantを接種し、腫瘍の増殖をみた。Stable transfectantの樹立はvector sequenccを5'primer, cDNA sequenceを3'primerとしてPCR法にて確認した。mouse dermatopontin mRNA発現はRT-PCR法にて検出した。 PC3、LNCaP細胞ともにin vivoではmouse dermatopontinを強制発現する細胞はコントロール細胞に比べて肉眼的腫瘍の形成率、腫瘍増殖速度ともに増大していた。しかしながらin vitroにおいてmouse dermatopontin transfectantの増殖をMTT法にて検討したところではコントロール細胞との間に差はなかった。前立腺癌細胞の増殖はdermatopontinの作用によってparacrine的機構にて加速されると思われた。
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