2004 Fiscal Year Annual Research Report
前立腺癌における転移メカニズムの分子生物学的解析:特にRhoGTPaseの役割
Project/Area Number |
14571495
|
Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
有馬 公伸 三重大学, 医学部, 助教授 (10175995)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
杉村 芳樹 三重大学, 医学部, 教授 (90179151)
曽我 倫久人 三重大学, 医学部附属病院, 助手 (60332714)
|
Keywords | 前立腺癌 / RhoGTPase |
Research Abstract |
H14年以降、現在までのin vitroのデータとしては、各前立腺癌細胞株での、Racの活性の測定(Rac activation assay)を行い、細胞株により、活性に有意に差があることを確認した。特に、アンドロジェン非依存性細胞株(PC3,DU145)は、依存性細胞株(LNcap)と比較して、Racの活性が有意に高く、細胞の浸潤、転移機序に関与している可能性が示唆される。チロシンカイネースレセプターを介する増殖ホルモンを投与する事により、投与時間依存性にRacの活性が上昇し、1時間後に最大に達する事も確認した。Cdc42の活性には変化がなかった。また、PC3,DU145細胞株において、dominant negative Racをトランジェントにトランスフェクションし細胞内に誘導する事によりRacの活性を低下させたところ、有意に走化性(migration assay)が低下する事を確認している。また細胞骨格も、Rac活性に関わるとされている、ruffling等が消失し、円状に変化した。これらの事より、Racは、前立腺癌細胞において、走化性の面からは重要な役割を担っている事が示唆される。しかし、なおアデノウイルスのシステム、Tat-proteinのシステム、テトラサイクリンシステムの安定した構築にはいたっておらず、現在続行中である。
|
Research Products
(4 results)