2002 Fiscal Year Annual Research Report
膀胱前癌病変の可逆性変化の分子機構の解明とその促進物質の検出系の開発
Project/Area Number |
14571502
|
Research Institution | Kagawa Medical School |
Principal Investigator |
張 祥華 香川医科大学, 医学部, 助手 (30274286)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
乾 政志 香川医科大学, 医学部, 助手 (40314918)
筧 善行 香川医科大学, 医学部, 教授 (20214273)
|
Keywords | 膀胱前癌病変 / アポトーシス / 細胞増殖 / 血管新生 |
Research Abstract |
6週齢のWistarラットに0.05%のN-butyl-N-(4-hydroxybutyl)nitrosamine(BBN)を飲用水として4週、8週、12週週間投与しました。BBNの投与中止後0週、2週、4週の時取り出した膀胱において病理組織学検査とアポトーシス、細胞増殖、血管新生の状態を検討しました。具体的に、Tunnel染色によるApoptosis Index (AI)の測定、抗Ki-67・PCNA抗体を用いたProliferation Index (PI)の測定、CD31抗体を用いたmicrovessel densityの測定を行った。結果として、軽度の上皮増殖(mild hyperplasia)を示す膀胱組織の可逆性はすべてのラットに観察された。同時にApoptosis Indexの増加は認められ、その原因を究明するためcasapasesの活性測定とMitochondriaにおける変化を検討している。さらに、血管新生抑制剤TNP-470と抗癌剤Cisplatinの併用によるアポトーシス、細胞増殖と血管新生における変化を観察し、血管新生抑制による膀胱前癌病変可逆性の促進と膀胱発癌の抑制を観察しました。上記のモデル動物システムを使い、前癌病変を正常化させるポテンシャルを有する可能性のあるseleniumとVitamin EをBBN投与中止後のラットに投与を行い、その可逆性促進作用の有無と分子機構の解析を行う予定である。一方、膀胱前癌病変に関する臨床材料の収集と組織学的標本づくりは既に行っているが、現段階では症例数が少ないため解析は来年度に行う予定である。
|
Research Products
(1 results)