2002 Fiscal Year Annual Research Report
全ゲノムにわたる相関解析を用いた前立腺がん発症に関する責任遺伝子の検索
Project/Area Number |
14571504
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
奥村 幸司 九州大学, 大学院・医学研究院, 助手 (40325519)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
笹月 健彦 国立国際医療センター研究所, 教授 (50014121)
古賀 寛史 九州大学, 医学部附属病院, 講師 (20271108)
内藤 誠二 九州大学, 大学院・医学研究院, 教授 (40164107)
山本 健 九州大学, 生体防御医学研究所, 助教授 (60274528)
猪子 英俊 東海大学, 医学部, 教授 (10101932)
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Keywords | 前立腺がん / マイクロサテライトマーカー / ゲノム / 発癌 |
Research Abstract |
前立腺がんは高い罹患率と高い死亡率のため欧米諸国においては社会的関心の高い疾患であるが、わが国ではこれまでともに低率であったため、国民の関心は比較的薄かった。しかし現在その罹患率、死亡率はともに著明な増加の一途を辿り、その増加率は男性がん疾患のなかで最も急速な伸びを示している.生活環境の欧米化や超高齢化社会の到来に伴って、近い将来わが国における前立腺がん罹患率・死亡率はともに欧米並に達することが懸念されることより、前立腺がん発症の原因解明は急務の課題と考える。 本研究は前立腺がん孤発例を対象として研究分担者である猪子らが開発した約3万種のマイクロサテライトマーカーを用いた全ゲノムスキャンを行い、前立腺がんの発症を規定している遣伝子座を同定し、最終的には前立腺がん発症関連遺伝子を単離することを目的としている。 これまでの同様の解析の状況より、疾患関連遺伝子の単離を行うには前立腺がん症例および正常コントロール症例がそれぞれ600-800例必要と言われている。 本研究計画書は九州大学・遺伝子倫理審査専門委員会に申請し、すでに承認を得ている。現在、厚生労働省からの「ヒトゲノム・遺伝子解析研究に関する倫理指針」に従う形で、これまでに前立腺がん300例、正常コントロール1000例の血液検体の収集、およびDNAの抽出が終了している。そして、この試料を用いての全ゲノムスキャンによる解析を開始したところである。今後は解析を進めながら、さらに検体を収集し、前立腺がん関連遺伝子の単離をめざしていく予定である。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Akaza H, Naito S, et al.: "Is daidzein non-metabolizer a high risk for prostate cancer? A case-controlled study of serum soybean isoflavone concentration"Jpn J Clin Oncol. 32. 296-300 (2002)
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[Publications] Tsunoda T, Okumura K Naito S, et al.: "A Novel Mechanism of Nuclear Factor κB Activation through the Binding between Inhibition of Nuclear Factor-κBα and the Processed NH2-terminal Region of Mig-6"Cancer Res. 62. 5668-5671 (2002)