2003 Fiscal Year Annual Research Report
移植腎の急性および慢性拒絶反応に関わる免疫系細胞の比較解析
Project/Area Number |
14571520
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Research Institution | KITASATO UNIVERSITY |
Principal Investigator |
小幡 文弥 北里大学, 医療衛生学部, 教授 (60129236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 一成 北里大学, 医学部, 講師 (10174921)
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Keywords | 腎臓移植 / 急性拒絶反応 / 慢性拒絶反応 / サイトカイン / Th1 / Th2 / IFN-γ / IL-4 / IL-10 |
Research Abstract |
移植後腎生検の病理組織学的所見と生検組織中のT細胞およびサイトカインの関連を検討するため、以下の解析を行った。 北里大学病院で1981年から2002年の間に腎移植を受けた患者を対象とした。移植腎生検試料51例のBanffによる病理診断は次の通りである。急性拒絶反応(AR)3例、慢性移植腎症(CAN)8例、免疫抑制剤腎毒症(Ntox)6例、(AR+CAN)共存1例、(AR+Ntox)共存2例、(CAN+Ntox)共存8例、(AR+CAN+Ntox)共存1例、非拒絶(NR)6例。また陰性対照として1hour生検(1h)16例を使用した。生検試料から抽出したRNAからRT-PCR法により、CD4,CD8,IFN-γ,IL-4,IL-10各mRNA量を半定量した。 ARなど3例以下のものを除く病理所見間で統計学的比較を行った結果、CD4産生については(CAN)≒(CAN+Ntox)>(Ntox)≒(NR)≒(1h)の関係が観察され、またCD8産生については(CAN)≒(CAN+Ntox)≒(Ntox)>(NR)≧(1h)の傾向が見られた。サイトカインのうちTh1サイトカインであるIFN-γでは(CAN)≒(CAN+Ntox)≧(Ntox)>(1h)の関係が観察された。一方Th2サイトカインであるIL-4は(AR+CAN+Ntox)、(CAN)、(CAN+Ntox)に1例ずつ、またIL-10は(CAN)にのみ2例検出された。 これらの結果より、多くのCANには、CD4陽性T細胞およびIFN-γによるTh1型応答が関与し、また一部のCANにはIL-4,IL-10によるTh2型応答が関与することが示唆された。一方Ntoxではこれら免疫学的要素の関与は低いことが示唆された。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Komatsu H: "Oxidative modulation of the glutathione-redox couple enhance lipopolysaccharide-induced interleukin 12 p40 production by a mouse macrophage cell line, J774A.1."Free Radical Res. 37(3). 293-299 (2003)
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[Publications] Komatsu H: "An optimized method for determination of intracellular glutathione in mouse macrophage cultures by fluorometric high-performance liquid chromatography."Biomedical Chromatography. 17(5). 345-350 (2003)