2002 Fiscal Year Annual Research Report
腎細胞癌における低酸素応答性転写因子による腫瘍血管新生に対する制御機構の究明
Project/Area Number |
14571525
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
近藤 幸尋 日本医科大学, 医学部, 助教授 (80215467)
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Keywords | 腎細胞癌 / 血管新生 / 低酸素応答性転写因子 |
Research Abstract |
腫瘍が体内で増殖及び転移していくためには、腫瘍血管の新生が不可欠である。低酸素応答性転写因子hypoxia-inducible factor(HIF)を介した遺伝子発現は腫瘍細胞自身の増殖能、腫瘍組織における血管新生のいずれにも関わっている。そこで、本研究では、腎細胞癌の腫瘍形成における血管新生と低酸素応答性転写因子hypoxia-inducible factor(HIF)の活性との関連を明らかにし、更にこのHIFを介する転写を抑制することにより腫瘍の増殖や進展を抑えることができるかについて検討を行う。 平成14年度 1.臨床試料の解析 可及的多数の手術標本として得られる腎細胞癌の臨床試料に関してHIF-1抗体およびCD34,VEGF抗体を用いて免疫組織染色をすることによりその局在と染色度を確認した。 2.HIF高発現細胞の基礎的検討 ヒト腎細胞癌細胞であるACHN, VMR, Caki-1に対して、遺伝子工学的手法を用いてHIF-1を遺伝子導入し、低酸素に対する応答性を検討した。各細胞ともに遺伝子導入は、すべての細胞で成功したが低酸素応答性の高かったVMRCを今後の実験に用いることとなった。 3.HIF高発現細胞のin vivoにおける腫瘍形成の検討 上記2の細胞をヌードマウスに移植し増殖及び血管新生を検討した。今年度は腫瘍がヌードマウスに移植可能であったことを確認した。
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