2003 Fiscal Year Annual Research Report
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14571542
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
高崎 誠一 東京大学, 医科学研究所, 助教授 (80112093)
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Keywords | 受精 / インテグリン / アポトーシス |
Research Abstract |
1)哺乳動物の受精に関与する精子側のタンパク質を同定する一環として、プラスチックプレートにコートした糖鎖プローブに結合するタンパク質を解析するという方法を導入して、N-アセチルラクトサミン構造を認識するブタ精子細胞膜上の候補分子として複数のタンパク質を見い出した。N末端配列の解析やペプチドのMS/MS法による部分アミノ酸配列情報を基にして、その内の一つはADAM4のプタホモローグであることが判明した。ブタの精巣のcDNAライブラリーからこのタンパク質の遺伝子をクローン化し、塩基配列を決定した。この遺伝子を酵母細胞でTagをつけた可溶性のタンパク貿として発現させ、精製タンパク貿の活性を調べたところ、インテグリン結合能が認められた。また、このタンパク質を哺乳動物細胞の細胞表面に発現させたところ、細胞の接着性、運動能の変化が認められ、この分子の精子-卵の相互作用への関与が示唆され、今後の課題として提起することができた。 2)受精卵の着床に伴って胎盤脱落膜に集積する多数のNK/NS細胞群は、胎仔の増殖、分化、発生や胎盤形成の調節、悪性細胞の発生阻止や肺盤栄養膜細胞の増殖や浸潤の調節に関わっている。この分子機構を解明する過程で、脱落膜層から樹立したNS細胞株がアポトーシス誘導物質(AINs)を産生することを見い出しており、その応用という視点から担癌マウス(SCID)に対するAINsの作用を解析した。その結果、AINsを静脈注射により投与したところ、体重が減少することなく用量依存的に癌の退縮が観察され、腫瘍抑制薬として有望であることが示唆された。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Jin, A.: "Therapeutic efects of novel anti-tumor regent, apoptosis inducing nucleotides from CD57^+ HLA-DR^<bright> natural suppressor cell line on human gastric carcinoma-bearing SCID mice"Int.J.Oncol.. 24(印刷中). (2004)
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[Publications] Guo, M.: "Effects of apoptosis-inducing nucleosides released from CD57^+HLA-DR^<bright> natural suppressor cell line on human breast cancer cell death and growth"Int.J. Oncol.. 23・1. 205-212 (2003)
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[Publications] Asano, M: "Impaired selectin ligand biosynthesis and reduced inflammatory responses in β-1,4-galactosyltransferase-I-deficient mice"Blood. 102・5. 1678-1685 (2003)
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[Publications] Tsuiji, H: "Aberrant O-glycosylation inhibits stable expression of dysadherin, a carcinoma-associated antigen, and facilitates cell-cell adhesion"Glycobiol.. 13・7. 521-527 (2003)