2002 Fiscal Year Annual Research Report
着床期子宮内膜におけるコレステロール硫酸の発現調節機序の解明
Project/Area Number |
14571543
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
百枝 幹雄 東京大学, 医学部附属病院, 助手 (50221627)
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Keywords | 子宮内膜 / コレステロール硫酸 / 着床 / トロホブラスト |
Research Abstract |
着床の時間的・空間的制御機構の解明を目的として、妊卵・子宮内膜各々を対象とするのみならずその相互作用という観点から研究を行い、着床期に一致して子宮内膜において一過性にコレステロール硫酸(cholesterol sulfate ; CS)が増加するのこと、かつCSの増加は着床周辺部に著明であることを見出し、さらにこのCSがトロホブラストの子宮内膜への侵入能を抑制することを示した。そこでCSの発現調節と機能調節をさらに詳細に検討することを目的として本研究を開始し、まず、本年度は以下の実験を行った。 (1)子宮内膜の初代培養系の確立 家兎子宮から効率的に子宮内膜細胞を回収する方法の確立と、上皮および間質細胞各々の分離培養に成功した。 (2)トロホブラストの初代培養系の確立 ヒトトロホブラスト細胞を従来の方法に従って初代培養し、RA添加による各種プロテアーゼの発現に対する影響を確認した。本研究成果は現在投稿準備中である。 (3)CS合成酵素であるコレステロール硫酸転移酵素(CST)のクローニング 他種でCSTの候補とされているものの遺伝子配列を元に、家兎子宮内膜におけるCSTをクローニング中である。 以上の結果に基づいて次年度から、子宮内膜におけるCSの発現調節因子として、RAをはじめとする子宮内膜局所因子、トロホブラストとの接触、トロホブラストから分泌される液性因子などをin vitroにおいて検討する。
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