2003 Fiscal Year Annual Research Report
母子間免疫系細胞相互移動の遺伝子による証明と自己免疫成立の新解釈
Project/Area Number |
14571590
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Research Institution | KANAZAWA MEDICAL UNIVERSITY |
Principal Investigator |
山口 宣夫 金沢医科大学, 医学部, 教授 (10106916)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小川 法良 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (80308618)
杉山 清 星薬科大学, 薬学部, 教授 (80145713)
伊川 廣道 金沢医科大学, 医学部, 教授 (20124935)
松葉 慎太郎 金沢医科大学, 医学部, 助手 (40367462)
清水 昌寿 金沢医科大学, 医学部, 助教授 (30150759)
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Keywords | 母子免疫 / 妊娠 / MHC拘束性 / CD_4^+T細胞 / MHC / 自己免疫疾患 / 母子間細胞移行 / GVH |
Research Abstract |
妊娠直前または妊娠中に母マウスを免疫すると、仔動物の能動免疫が長期間(1/6生涯)且つ強力に抑制されることを報告してきた。抑制が強く認められたのは、綿羊赤血球及び卵白アルブミン等のTD抗原であった。仔に抑制を誘導する因子の解析では、抗原分子あるいは母親の移行抗体共に否定的であった。しかし、母仔共にCD4陽性のT細胞が関与していることが判明した。仔における抗体産生の抑制は、母親の主要組織適合抗原複合体(MHC)に拘束されることが明らかになっている。また、母親のT cellをcell-free状態にすると仔に抑制が成立せず、母親と仔の細胞の間にcognateな反応が必要である。また平成12年度〜14年度の研究では仔のリンパ組織中に母親由来の細胞の移行をDNAフィンガープリント法により証明する等の方法により、母仔間に母親リンパ球のtraffickingを証明してきた。 15年度はこれらの成績を基にインフォームドコンセントを実施した健常ヒト母子(母親とその男児2名)ボランティア1組を選択し、子における母親由来のリンパ球の移行をHLAハプロタイプの解析により証明することを試みた。HLA遺伝子座はA、B、C、DR、DQを網羅して母親(40才)由来のホモ遺伝子を獲得したリンパ球を児(11才、13才)の末梢血中に追跡した。しかし、この家族間での母子間traffickingを証明するには至らなかった。解析方法の感度、移行細胞の頻度ならびに児体内での増殖能等の影響が考えられた。本年度の成績を踏まえて、今後は自己免性疫患児の症例数を増す様に企画してゆきたい。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 山口 宣夫: "母親が妊娠後に示す免疫反応と児に及ぼす影響-鬼子母神効果"臨床検査. 47巻・12号. 1563-1569 (2003)
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[Publications] Shinobu Matsui: "Amiodarone minimizes experimental autoimmune myocarditis in rats"European Journal of Pharmacology. 469. 165-173 (2003)
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[Publications] Shinobu Matsui: "Transfer of Rabbit Autoimmune Cardiomyopathy into Severe Combined Immunodeficiency Mice"Journal of Cardiovascular Pharmacology. 42(Suppl.1). S99-S103 (2003)