2004 Fiscal Year Annual Research Report
ヒト子宮平滑筋の収縮頻度調節に関与する細胞膜イオンチャンネルに関する研究
Project/Area Number |
14571596
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Research Institution | Fukuoka University |
Principal Investigator |
井上 善仁 福岡大学, 医学部, 講師 (20260698)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
瓦林 達比古 福岡大学, 医学部, 教授 (30142350)
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Keywords | ヒト子宮平滑筋 / T-type Ca^<2+> channel / 収縮頻度調整 / α1 subunit |
Research Abstract |
子宮平滑筋の収縮力については細胞膜のL型Ca^<2+>チャンネルがその規定因子として重要と考えられるが、十分な弛緩状態の形成に関与するチャンネルについては未だ明確になっていない。ヒト妊娠子宮に存在する過分極誘発性内向き電流は安定して記録できないことから、収縮頻度を調節している可能性のある他のチャンネルとしてT-type Ca^<2+> channelに着目し、ラットを使用して以下のような結果を得た。非妊娠、妊娠7、12、15、21日目、分娩中のラット子宮筋より輪走筋と縦走筋を別々に採取し、T型カルシウムチャンネルの亜型であるα1G、α1H、α1IサブユニットをencodeするmRNAの発現量をcomparative kinetic RT/PCR法にて評価した。妊娠経過中、T型チャンネルのα1G、α1H mRNAは縦走筋、輪走筋の両方の筋細胞で発現していたが、α1I mRNAは発現していなかった。縱走筋ではα1H mRNAは妊娠中徐々に増加したが、α1G mRNAは分娩時のみ発現量の増加を認めた。輪走筋ではα1H mRNA発現は妊娠により変化を示さず、α1G mRNAは15日目と分娩時のみに増加した。すなわちラット子宮筋において、T型チャンネルは縦走筋、輪走筋で妊娠中異なる発現パターンを示し、両筋層の活動電位パターンの相違や分娩時の劇的な変化に関与しているものと思われた。さらに我々はヒト妊娠子宮平滑筋において分子生物学的手法(RT-PCR法など)を用いてT型Ca^<2+>チャンネルにnative formを含めて4つのsplice variantが存在することを見いだした。今後このチャンネルに関して電気生理学的な検討を加える予定である。
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Research Products
(1 results)