2002 Fiscal Year Annual Research Report
環境ホルモン(内分泌かく乱物質)のアレルギー性鼻炎に及ぼす影響
Project/Area Number |
14571605
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Research Institution | Yamagata University |
Principal Investigator |
太田 伸男 山形大学, 医学部, 講師 (20282212)
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Keywords | 環境ホルモン / アレルギー性鼻炎 |
Research Abstract |
ダイオキシン等の環境ホルモンの急性毒性に関しては報告されているが、低濃度のダイオキシンに長時間暴露された場合の影響についての検討はなされていない。特に、ダイオキシンの好中球および好酸球に及ぼす影響についての検討は皆無である。近年、共焦点レーザー顕微鏡を用いることによって、好中球の鼻粘膜への遊走及び局所での活性化の機序について単離細胞レベルで解析することが可能となった。本研究では、好中球が低濃度の環境ホルモンに長時間暴露された場合の好酸球の生存率及び機能について検討することが目的である。 低濃度のダイオキシンと好中球を混合培養した後、接着分子の発現を検討したところ、ダイオキシンによってCD 11 bの発現は上昇し、セレクチンの発現が減少した。これら結果は、ダイオキシンが好中球の接着分子の発現を変化させることによって炎症反応と組織障害を促進し、アレルギー反応を遷延化させる可能性を示唆するものと考えられた。さらに、この接着分子増強における機序について各種阻害剤を用いて検討した。その結果、チロジンキナーゼが関与している可能性が高いことが示唆された。また、ダイオキシンは好酸球由来の細胞株であるEol-1のVEGFのmRNAを濃度依存性に増強させた。これは、ダイオキシンがアレルギー炎症の増悪に関与する可能性を示唆するものと考えられた。
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Research Products
(1 results)