2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571670
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
不二門 尚 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50243233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生野 恭司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50294096)
西田 幸二 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40244610)
前田 直之 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00273623)
岡田 正喜 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90344457)
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Keywords | 強度近視 / 候補遺伝子法 / MMP阻害剤 / 黄斑移動術 / 読書能力 / 核白内障 / 調節痙攣 / 球面収差 |
Research Abstract |
1.強度近視の遺伝子の検討:家族歴のある高度近視(-6D以上)70検体に対して、遺伝子座が連鎖分析により証明されている、染色体18p上の領域に対して、positionalな候補遺伝子アプローチを行い、強度近視の患者に特異的に発現している遺伝子を検討した。その結果,候補となる遺伝子変異(Titin:骨格筋に存在する蛋白質)が見いだされたが、当該家系が小家系であっため、segregationは十分できず、意味のある遺伝子変異であることを証明することはできなかった。 2.眼軸進行を予防する薬剤の検討:強膜のremodelingに関係すると考えられている、Matrix Metalloproteinase (MMP)の阻害剤を、後部強膜に作用させ、眼軸の延長を予防できるか否かを検討した。MMP阻害剤であるN-biphenyl sulfonylphenylalanine hydroxiamic acid(BPHA),およびMMP3阻害剤である、Anecortave acetateの溶液を、孵化後6日のひよこに球後注射して7日間遮閉した後屈折度を検討したが、対照群と比較して、眼軸長に差は認められなかった。これらの事実は、MMP阻害剤の球後注射のみでは、実験近視眼の眼軸延長防止に十分な効果が得られないことを示している。 3.強度近視眼の視機能の検討:強度近視眼の血管新生黄斑症に対して、黄斑移動術を行った後の読書能力に関して、読書チャートによる検討を行った。その結果、手術後読書能力が視力と共に改善することが示され、本手術がQuality of Visionの改善に有効であることが示された。強度近視眼において、近視化の増強因子となる核白内障について、波面センサーによる検討を行った。その結果、核白内障では負の球面収差が有意に増加しており、核白内障眼の光学系の劣化が他覚的に示された。調節系の過緊張により強度近視となる調節けいれん眼を、波面センサーで調べると、負の球面収差が有意に増加しており、本疾患の診断に波面センサーが有用であることが示された。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Takashi Fujikado: "Reading ability after foveal translocation surgery with 360° retinotomy"Am. J. Ophthalmol. 134. 849-856 (2002)
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[Publications] Sayuri Ninomiya: "Ocular aberrations with static accommodation"Am. J. Ophthalmol. 134. 924-926 (2002)
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[Publications] Teruhito Kuroda: "Wavefront analysis in eyes with nuclea or cortical cataract"Am. J. Ophthalmol. 134. 1-9 (2002)
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[Publications] Teruhito Kuroda: "Wavefront analysis of higher-order aberrations in patients with cataract"J Cataract Refract Surg.. 28(3). 438-444 (2002)
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[Publications] Takashi Fujikado: "Effect of Simultaneous Oblique Muscle Surgery in Foveal Translocation by 360° Retinotomy"Graefe's Arch Clin ExpOphthalmol. 240. 21-30 (2002)