2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571670
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Research Institution | OSAKA UNIVERSITY |
Principal Investigator |
不二門 尚 大阪大学, 医学系研究科, 教授 (50243233)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
生野 恭司 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (50294096)
西田 幸二 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (40244610)
前田 直之 大阪大学, 医学系研究科, 助教授 (00273623)
岡田 正喜 大阪大学, 医学系研究科, 助手 (90344457)
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Keywords | 実験近視 / 経角膜電気刺激 / 調節痙攣 / 核白内障 / 球面収差 / 単眼三重視 |
Research Abstract |
1.実験的近視眼における眼軸延長防止法の検討. 発育途上のひよこの眼を遮蔽することにより、近視化するモデルにおいて、フリッカー刺激が近視化を抑制することが報告されている。また以前われわれは、近視化した遮蔽眼において、網膜電位図の律動様小波の振幅が低下することを報告した。さらに、網膜を電気刺激すると、神経保護作用が見られることも報告した。このような背景をふまえて、網膜を電気刺激することにより、眼軸の延長が抑制されるか否かを検討した。孵化後6日目のひよこに対して経角膜的に2相性パルス(刺激強:150uA,パルス:0.5mec,刺激頻:20Hz,刺激時間:1時間)により網膜を電気刺激した。この刺激により、ひよこの後頭葉に埋め込んだ電極から電気的誘発電位が得られた。電気刺激の後、半透明のゴーグルで6日間遮蔽した後、電気刺激せずにゴーグルで6日間遮蔽した眼と、眼軸長および屈折度を比較したが、両者に有意な差は認められなかった。現在、埋め込み式の電極を用いて、遮蔽下で電気刺激可能なシステムを開発中である。 2.近視化と波面収差の関係の検討 調節痙攣による近視化した眼および、核白内障により近視化が進行した眼の波面収差を臨床的に検討した。その結果、調節痙攣眼では、負の球面収差が見られ、治療により痙攣が正常化すると、球面収差は正に変化することが確認された。従って調節痙攣による近視化は、球面収差の測定により診断される可能性が示唆された。また、核白内障眼では、負の球面収差が見られ、これは水晶体中央部の硬化と関係することが示唆された。また、核白内障眼で、ものが三重に見える単眼三重視の症例では、負の球面収差の増大と共に、3次の収差の1つである矢状収差の増大が認められた。これらの収差は白内障の手術後、正常眼と同程度に減少し、三重視は消失した。したがって、核白内障において、球面収差および矢状収差が増大することが、三重視の原因と考えられた。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] Fujikado T, et al.: "Wavefront analysis of monocular triplopia in the eye of nuclear cataract"Am J Ophthalmol. 137. 361-363 (2004)
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[Publications] Fujikado T, et al.: "Light Scattering and Optical Aberrations as Objective Parameters to Predict Visual Deterioration in Eyes with Cataracts"J Cat Ref Surg. (in press).
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[Publications] Sawa M, Fujikado T, et al.: "Successful photodynamic therapy with verteporfin for recurrent choroidal neovascularization beneath the new fovea after macular translocation surgery with 360-degree retinotomy"Am J Ophthalmol. 136. 560-563 (2003)
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[Publications] Ikuno Y, Fujikado T, et al.: "Optical coherence tomographic findings of macular holes and retinal detachment after vitrectomy in highly myopic eyes"Am J Ophthalmol. 136. 477-781 (2003)
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[Publications] Sayanagi K, Fujikado T, et al.: "Chediak-Higashi syndrome with progressive visual loss"Jpn J Ophthalmol. 47. 304-306 (2003)
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[Publications] Ninomiya S, Fujikado T, et al.: "Changes of ocular aberration with accommodation"Am J Ophthalmol. 134. 924-926 (2002)