2002 Fiscal Year Annual Research Report
強酸化電解水が持つ殺菌作用の臨床応用拡大のための実験的・臨床的研究
Project/Area Number |
14571710
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
つる 知光 久留米大学, 医学部, 講師 (80197764)
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Keywords | 強酸化電解水 / 腹膜中皮細胞 / 穿孔性腹膜炎 / 人工肛門周囲皮フビラレ / 新生児ストーマケア |
Research Abstract |
本年度の実績概要は以下のとおりである. 1.In vitroの検討:雄性Lewisラット8週令の腹膜中皮細胞を培養し、confluentになった状態で種々の濃度の強酸化電解水に曝露し、腹膜中皮細胞の障害度を判定する予定である.現在、中皮細胞の培養段階であるが、中皮細胞のviabilityを安定化させるための種々の条件を設定調節中である. この後、MTTアッセイ、24時間後のc-fos, c-junのmRNAの発現をサザンブロッティングにて検討予定である. 2.In vivoでの検討:腹腔内の洗浄効果と腹膜中皮細胞に与える影響についての検討 エーテル麻酔下に盲腸結紮及び18G針にて5ヶ所穿孔させたラット穿孔性腹膜炎モデルを作成する.6時間後に再開腹し,結紮し,盲腸結紮切除後,腹腔内貯留液の細菌培養を行った後,腹腔内を洗浄した.洗浄は肉眼的に十分にクリアーとなった時点まで行う.洗浄水(いずれも38°C).現在、この腹膜炎モデルの作製は順調に進行しているが、この後3日後と7日後に再開腹する必要があるので、死亡しないようにラットの管理を検討中である. 3.臨床応用の試み:新生児における人工肛門周囲皮膚管理の効果に対する検討.超低出生体重児の人工肛門周囲皮膚を強酸化電解水で洗浄し、その前後の皮膚(人工肛門直下と周囲皮膚)、人工肛門部の腸管等のpHを測定中である.現在測定の再現性があるのを確認中であるが、洗浄前はpHが高値であったのが、洗浄後低下していることを証明できており、人工肛門周囲皮膚のアルカリによる障害が抑制できるものと予想される.
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