2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571721
|
Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
米原 啓之 帝京大学, 医学部, 講師 (00251299)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川那部 岳志 帝京大学, 医学部, 助手 (30303407)
館 正弘 帝京大学, 医学部, 講師 (50312004)
平林 慎一 帝京大学, 医学部, 教授 (60173259)
|
Keywords | 骨膜 / 骨 / 骨形成 / 生体内 / 組織工学 / 人工材料 / 骨再建 / コラーゲン |
Research Abstract |
今回の研究においては生体内組織工学の方法を用いて、人工材料を併用して血管柄付き骨膜の移植を行う。また骨膜からの骨形成時期に骨誘導物質を作用させることにより、生体内において骨形成を有効に行わせる条件を検討する。これらの結果より骨欠損部分の支持性も保った状態で骨欠損部分に骨が再生されることが可能な、より侵襲の少ない組織移植手術の確立を目的としている。骨膜移植に併用して用いる人工材料として、移植後骨膜よりの骨形成が十分となり骨の支持力が得られるまでの期間強固な支持力を有し、また骨欠損部分に適合できる可塑性をもち、自家骨の再生に伴い人工材料自体は吸収されて行くような特性が理想的である。今回はアパタイトセメント、コラーゲン線維やポリL乳酸等を用いて、より生体親和性や骨伝導能が良好で強度や可塑性に優れ、また支持組織としての必要な期間が過ぎた後には、生体内において吸収される材料を検討する。さらに、BMP、b-FGFなどその骨誘導能が認められている骨誘導物質を移植時に添加することにより、骨形成期間の短縮や骨形成量の増加が可能か否かについても検討を行う。 今年度は、血管柄付き骨膜移植のモデルとして、実験動物の下腿に作成した血管柄付き骨膜を挙上し、その骨膜より再生される骨の状態を経時的に観察した。このことより再生骨の形成時期および形成量に対しての評価を行った。この観察結果により骨再生量および骨欠損部分の支持を必要とする時期等の基本的な実験条件を決定した。次にコラーゲン線維を、実験動物の血管柄付き骨膜実験モデルの骨膜内に埋入した。この時の骨膜からの骨形成過程や人工材料の吸収過程および骨誘導性をX線撮影像や脱灰および非脱灰組織標本の組織学的検討により評価した。
|