2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571721
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Research Institution | Teikyo University |
Principal Investigator |
米原 啓之 帝京大学, 医学部, 講師 (00251299)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
館 正弘 帝京大学, 医学部, 講師 (50312004)
平林 慎一 帝京大学, 医学部, 教授 (60173259)
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Keywords | 骨膜 / 骨 / 骨形成 / 生体内 / 組織工学 / 人工材料 / 骨再建 / コラーゲン |
Research Abstract |
現在、外傷や腫瘍切除に伴う骨欠損の再建には、骨移植が多く用いられている。生体にとって支持組織および運動組織として重要な骨を犠牲にすることなく、骨欠損部分の再建が行うことが可能であれば理想的である。今回の研究においては、通常の移植では支持性が得られない骨膜移植において人工材料を併用することにより、骨再建部分の支持性も保った状態で骨欠損部分に骨が再生されることが可能な、骨組織を犠牲としない組織移植手術確立を目的としている。今年度は、生体内組織工学の方法を用いて人工材料を併用し血管柄付き骨膜の移植手技を確立するための基礎的実験を行った。 血管柄付き骨膜移植のモデルとして、実験動物の下腿に作成した血管柄付き骨膜を挙上し、その骨膜より再生される骨の状態を経時的に観察した。このことより骨膜からの再生骨の形成時期および形成量に対しての評価を行った。この観察結果では再生された骨の大きさは、全長は8週目が最大で、全幅は4週目が最大であり、それ以後は次第に骨吸収が認められた。次に今回はアテロコラーゲンを用いて、より生体親和性や骨伝導能が良好で可塑性に優れ、また支持組織としての必要な期間が過ぎた後には、生体内において吸収される材料を用い場合の骨形成過程を検討した。アテロコラーゲンを実験動物の血管柄付き骨膜実験モデルの骨膜内に埋入し、そのときの骨形成過程を観察した。骨膜からの骨形成は4週目まではコントロール群に比べ増加していた。6週目以降アテロコラーゲン埋入群とコントロール群では形成された骨には差が認められなかった。 また今回の研究では、臨床例における骨形成状態の検討として、顔面骨骨折症例の治癒過程の観察および頭蓋骨骨延長症例の検討を行った。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] 米原啓之, 平林慎一: "小顎症の治療-外科治療の実際"小児外科. 34/11. 1278-1282 (2002)
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[Publications] Y.Yonehara, S.Hirabayashi et al.: "Complications associated with gradual vault distraction osteogenesis for the treatment of craniofacial synostosis"The Journal of Craniofacial Surgery. 14/4. 526-528 (2003)