2002 Fiscal Year Annual Research Report
早期免疫寛容の導入によるミニブタにおける同種舌移植
Project/Area Number |
14571725
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Research Institution | Hyogo Medical University |
Principal Investigator |
垣淵 正男 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (50252664)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
岡村 春樹 兵庫医科大学, 医学部, 教授 (60111043)
八田 千広 兵庫医科大学, 医学部, 講師 (00289076)
辻 恒治郎 兵庫医科大学, 医学部, 助手 (30330450)
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Keywords | ミニブタ / 早期免疫寛容 / 同種移植 / 舌移植 |
Research Abstract |
(1)ミニブタの新鮮屍体における解剖によって舌周囲および顎下部の血管および神経の走行を検索した。舌下面の両側に一対ずつの動静脈が存在し、頚部の動静脈から分岐していた。これらを舌への栄養血管と類推し、血管造影および色素注入によりこの血管が舌全体を栄養し得ると思われたため、これを血管柄として用いた舌移植は可能であると判断した。 神経についても同様に一対の神経が舌下面に同定された。この神経はその走行より脳神経と考えられ、これを内舌筋および外舌筋の支配神経と考えた。 (2)次にミニブタの生体において舌全体を支配する栄養血管一対のみを残して周囲組織から切り離し、粘膜、筋肉、神経を各々切断後に再縫合して同所性自家舌移植を行なった。術後、移植組織の血行障害は発生せず粘膜の創治癒は良好であった。移植直後の発声の状態は術前と比較して変化なかったが、舌の運動は失われ嚥下機能は大きく障害された。術後の生検材料による検討では、粘膜組織には特別な変化は認めなかったが、筋組織には萎縮を認めた。術後3ヶ月の時点では神経の再支配による舌の運動は認められなかったため、筋電図による移植舌内の筋肉の機能評価は今年度は行なえず、次年度の課題となった。 (3)major histocompatibility complex (MHC)の一致した動物間および一致しない動物問で免疫抑制剤の短期間投与による免疫寛容の導入も今年度内には着手できず、次年度の課題となった。
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