2002 Fiscal Year Annual Research Report
顎関節症に関与する咀嚼筋痛覚伝達ニューロンの神経機構の解明
Project/Area Number |
14571731
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
森谷 正之 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (80303981)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉田 篤 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (90201855)
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Keywords | 三叉神経 / 咀嚼筋 / 感覚 / 一次求心線維 / 三叉神経節 / 痛覚 / 神経トレーサー / 神経伝達物質 |
Research Abstract |
咀嚼筋感覚、特に筋紡錘以外の感覚受容器からの入力伝達に関与するニューロンの特性を解明するため、ラット咬筋および顔面皮膚に神経トレーサーであるdextran-rhodamineを注入して三叉神経節内に存在する細胞体を逆行性に標識し、それらのニューロンにおけるCGRP(calcitonin gene-related peptide)、SP(substance P)、somatostatin(SOM)の発現、IB4、cholera toxin subunit B(ChTB)に対する結合性を免疫組織学的手法により調べた。その結果、(1)咬筋感覚を伝達するニューロンの細胞体の断面積の平均値は、顔面皮膚の感覚を伝達するニューロンのそれよりも大きいこと、(2)咬筋感覚を伝達するニューロンは、CGRP:22%、SP:5%、SOM:0%、IB4:18%、ChTB:18%の比率で陽性を示すこと、(3)顔面皮膚の感覚を伝達するニューロンは、CGRP:26%、SP:7%、SOM:1%、IB4:44%、ChTB:26%の比率で陽性を示すことなどが明らかとなった。 本年度の研究結果から、咀嚼筋感覚を伝達するニューロンと顔面皮膚の感覚を伝達するニューロンの間で、それらが含有する物質の発現頻度やIB4あるいはChTBに対する親和性などの特性に差異が認められることから、同じように感覚を伝達する神経であってもその支配領域によりニューロンの特性に違いがあることが示唆された。これらの結果に基づき、来年度はこれらのニューロンのうち、特に痛覚伝達に関与するニューロンに焦点を当て、それらの機能と形態との関連の解明を通じて咀嚼筋痛伝達メカニズムのさらなる解明を目指す予定である。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Bae, Y.C.: "Synaptic Organization of Tooth Pulp Afferent Terminals in the Rat Trigeminal Sensory Nuclei"Journal of Comparative Neurology. (In press). (2003)
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[Publications] Ambalavanar, R.: "Chemical phenotypes of muscle and cutaneous afferent neurons in the rat trigeminal ganglion"Journal of Comparative Neurology. (In press). (2003)
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[Publications] Moritani, M.: "Quantitative analysis of the dendritic architectures of single jaw-closing and jaw-opening motoneurons in cats"Experimental Brain Research. (In press). (2003)