2002 Fiscal Year Annual Research Report
骨筋発生・再生時のErbB4リセプターと結合組織成長因子CTGF発現細胞の役割
Project/Area Number |
14571732
|
Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山合 友一朗 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (00158057)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
中西 徹 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (30243463)
|
Keywords | 内軟骨性骨化 / ErbB4 / 発生 / マウス / CTGF / 遺伝子発現 / 再生 |
Research Abstract |
内軟骨性骨化因子として同定されたCTGFの添加によって、軟骨細胞株HCS-2/8においてNeuregulin-Iのレセプターの一つであるerbB4の発現が上昇したことから、ErbB4はCTGFと関連があることが示唆された。そこで、今年度、硬組織形成過程でerbB4遺伝子の発現分析を目的としてマウス胎児でのerbB4遺伝子発現をin situ hybridization法を用いて検討した。erbB4は8日胚の心臓や神経溝に強く発現し始め、体節では弱かったがその後、脊髄、三叉神経節、DRG等の神経系を中心に発現し、10日胚では上下顎弓の中央部分や肢芽の未分化間葉細胞にも発現していた。発生の後期では脊髄、延髄、骨格筋に強く発現し、置換骨形成部位では肥大軟骨にも発現していたもののむしろ骨膜付近での発現が特徴的だった。また、骨形成時の転写制御因子であるCbfa1をノックアウトしたマウスでも肥大軟骨細胞以外での発現パターンは変わらなかった。また、歯胚でのerbB4発現は根尖付近の歯髄の未分化間葉細胞に僅かに確認されたものの、cbfa1やctgfの遺伝子発現の見られた象牙芽細胞やエナメル芽細胞での発現は見られなかった。ErbB4の遺伝子発現は発生の全ステージを通してどこかの組織に発現しており、ctgfのような2相性、即ちctgf遺伝子の発現の最初のピークは7〜9日胚を中心に起こり、以後減衰して13日胚頃から再び上昇する2相性パターン、は無いと思われた。
|
Research Products
(2 results)
-
[Publications] Nawachi, K., Inoue, M., Kubota, S., Nishida, T., Yoshimichi, G., Nakanishi, T., Kanyama, M., Kuboki, T., Yatani, H., Yamaai, T., Takigawa, M.: "Tyrosine kinase-type receptor ErbB4 in chondrocytes : interaction with connective tissue growth factor and distribution in cartilage"FEBS Letter. 528. 109-113 (2002)
-
[Publications] Nakata, E., Nakanishi, T., Kawai, A., Asaumi, K., Yamaai, T., Asano, M., Nishida, T., Mitani, S., Inoue, M., Takigawa, M.: "Expression of connective Tissue growth factor/hypertrophic chondrocyte-specific gene product 24(CTGF/Hcs24) during fracture healing"Bone. 31(4). 441-447 (2002)