2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571740
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Research Institution | Kyushu Dental College |
Principal Investigator |
豊島 邦昭 九州歯科大学, 歯学部, 教授 (10112559)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
豊野 孝 九州歯科大学, 歯学部, 助手 (10311929)
瀬田 祐司 九州歯科大学, 歯学部, 講師 (90291616)
原田 英光 大阪大学, 歯学部, 助教授 (70271210)
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Keywords | 味蕾 / 味覚 / うま味 / mGluR4 / ATP / ATP受容体 / ガストデューシン / 免疫組織化学 |
Research Abstract |
5基本味の中で、うま味は代謝型グルタミン酸受容体グループ(mGluRs)によって受容されると考えられている.本研究では、先ずmGluR4のラット味蕾での発現を検索した。ウエスタンブロットにより、taste-mGluR4とbrain-mGluR4の発現が有郭乳頭組織に認められたが、taste-mGluR4は小脳では検出されなかった。mGluR4に対する抗体を用いて、免疫組織化学的に検索したところ、味孔内の味毛にのみ、強い免疫陽性反応が認められた。 次にラット味乳頭および味蕾でのプリンヌクレオチドATPの役割を検討するため、ATP受容体(P2X3)の発現を、受容体共役G蛋白質αサブユニット(Gαs, Gα gustducin)などを味細胞のマーカーとして用いて、蛍光二重免疫組織化学的に検索した。キナクリンをラットに投与したところ、味蕾細胞が強く蛍光を発するのが観察された。P2X3抗体を用いて免疫組織学的に染色すると、有郭乳頭、葉状乳頭、茸状乳頭に分布する神経線維が強く染色された.これら神経線維は味蕾内に侵入し、味孔直下にまで分布するのが観察された.味細胞のマーカーと二重染色したところ、P2X3発現神経線維は、味細胞に絡まるように密接に関連して分布していた.味蕾のない糸状乳頭では、P2X3発現神経線維は観察されなかった。これらの結果は、P2X3が体性感覚ではなくて、化学受容(味覚)の役割に関係していることを強く示唆するものと思われた.
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Research Products
(3 results)
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[Publications] Toyono, T., Seta, Y.et al.: "Expression of the metabotropic glutamate receptor, mGluR4a, in taste hairs of taste buds"Arch. Histol. Cytol.. 65. 91-96 (2002)
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[Publications] Harada, H., Toyono, T.et al.: "FGF10 maintain stem cell compartment in -"Development. 129. 1533-1541 (2002)
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[Publications] Harada, H., Mitsuyasu, T.et al.: "Epithelial stem cells in the teeth"Odontology. 90. 1-6 (2002)