2003 Fiscal Year Annual Research Report
高解像度MRIによる、顎変形症の無被曝・顎骨形態三次元診断システムの開発
Project/Area Number |
14571792
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
後藤 多津子 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (60294956)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 武昌 九州大学, 大学病院, 助手 (30163538)
吉浦 一紀 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助教授 (20210643)
徳森 謙二 九州大学, 大学院・歯学研究院, 助手 (40253463)
林 英昭 旭化成情報システム, 研究開発部, 研究課長(研究職)
滝沢 修 シーメンス旭, 研究部, 研究部長
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Keywords | MRI / 顎骨形態 / 三次元診断 / 無被爆 / 顎変形症 |
Research Abstract |
今年度も患者のMRIデータの蓄積を進め、データベースを作製・亢進した。 今年度は顎骨画像三次元的計測システム開発を中心に行った。 まずボランティア2名を被験者として下顎皮質骨および下歯槽管をより明瞭に描出するためのMRI撮像実験を行い、最適のMRI撮像パラメータを再度検討、確定した。さらに今年度は実際の上下顎骨を用いたファントムを独自に作製し、生体と同様の条件下で撮影を行った。 まず医療画像解析ソフトウェアDr. View/Linuxを用いて再構成画像から上顎洞と歯槽頂までの距離、下歯槽管の走行と骨縁までの距離を計測し、ファントム上での計測を用いて計測精度の検証を行った。 次に、MRI画像では顎骨三次元構築を行うに最適な閾値設定が困難であったため、種々の検討を加え、画像濃度補正を検討した後、三次元MRI顎骨画像作製を試みた。かつ周囲の画像の乱れの除去方法も検討し、診断に最適な三次元画像作製の手法を検討した。その結果最良の画質であった顎骨画像を用いて、外科的顎矯正手術における顎骨切断位置、切断量、顎骨移動量を算出した。これについてもファントムを用いての測定誤差の検証を行った。 さらにすでに開発済みの咀爵筋をはじめとする軟組織診断システムでの軟組織データの結果を統合させ、MRIによる硬組織・軟組織双方の新しい診断システムを開発した。今後は簡便化、高速化を進め、臨床応用と実用化を検討していく予定である。
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