2002 Fiscal Year Annual Research Report
修復材料表面の改質法の確立におけるアルコキシシランの応用
Project/Area Number |
14571814
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高務 朋将 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (20314700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
小西 法文 岡山大学, 歯学部附属病院, 講師 (60243466)
鳥井 康弘 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (10188831)
吉山 昌弘 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10201071)
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Keywords | アルコキシシラン / 修復材料 / 表面改質 / 細菌付着 |
Research Abstract |
本年度の研究は審美性修復材料表面にアルコキシシランを用いて表面処理を行い、修復材料の表面特性を疎水性に変化させることを最初の目標とした。 修復材料は審美性修復材料であるポーセレンとコンポジットレジン、ハイブリッドセラミックスを選択した。各材料から直径約1cm、厚さ約3mmの試料体を作製し、被検面は耐水ペーパーを用いて注水下で研磨を行い、最後にアルミナ粒子を使用して仕上げ研磨を行った。またアルコキシシランは有機官能基としてフルオロアルキル基を有する信越シリコーン社製のKBM-7803ヘプタデカトリフルオロデシルトリメトキシシランとKBM-7103トリフルオロプロピルトリメトキシシランを使用した。 最初に2種類のアルコキシシランを用いて異なった濃度で試料体の処理を行い、水との接触角を測定することで表面改質の効果を検討した。その結果、KBM-7803を用いた場合は3種類の材料の全てにおいてO.5%,1%,2%の全ての濃度で無処理表面よりも明らかに疎水性が向上した。一方、KBM-7103の場合は表面改質の効果が材料によって効果が充分でない場合があった。この結果から、本実験では表面改質剤としてKBM-7103を1%の濃度で使用することとした。次に表面改質の耐久性を調べる為に表面改質を行った試料体を1週間と1ヶ月間、水中保管して接触角の変化を調べたところ、有意な接触角の低下は認めず表面改質の効果は保たれていることが分かった。 次年度はin vitroにおいて,Early ColonizerであるOral streptococciを被験菌として各種修復材料表面への初期付着実験を行い,表面改質がOral streptococciの初期付着に与える影響について検討を行う予定である。
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