2004 Fiscal Year Annual Research Report
修復材料表面の改質法の確立におけるアルコキシルシランの応用
Project/Area Number |
14571814
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
高務 朋将 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (20314700)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
吉山 昌宏 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (10201071)
鳥井 康弘 岡山大学, 医学部・歯学部附属病院, 教授 (10188831)
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Keywords | 表面改質 / アルコキシシラン / 修復材料 / バイオフィルム |
Research Abstract |
平成14年度と平成15年度の研究において審美性修復材料表面の表面改質処理を行い、修復材料の表面特性を比較的安定した疎水性に変化させること、および同様の方法によってin vitroにおける付着試験においてS.sanguis ATCC1097の初期付着量を減少させることが可能になることがわかった。 そこで本年度は本研究の最終段階として改質処理を行った試料体に対するin vivoでの口腔内細菌の初期付着抑制効果について検討を行った。昨年までの方法と同様の方法によって審美修復材料の表面改質を行った。次に処理を行った試料体とコントロール試料体を同一被検者の口腔内に24時間保持し、除去後に固定と染色を行い同一視野内の菌数を比較した。その結果、用いた3種類の審美性修復材料の全てにおいて細菌付着の有為な減少が認められた。これは前項でのin vitroにおける付着細菌の抑制とほぼ同じ結果となり、今回の改質方法が実際の口腔内に於いても付着細菌の減少に有効であることが示されたわけである。前項の実験がin vitroにおける比較的単純な実験系であったのに対し、今回は唾液と口腔内常在細菌叢といういう複雑な要素の存在する中での実験であった。これまでにも唾液の関与する場合と関与しない場合では付着試験の結果が大きく異なることがあったが、今回の結果は驚くべき事,にほぼ同じ結果となった。 審美性修復材料の表面改質にアルコキシシランを用いた表面改質を行うことでin vitroにおける細菌の初期付着を有意に減少させることが可能であることがわかった。
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