2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
14571818
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
塚田 岳司 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70236850)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 利明 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (80332899)
松下 健二 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (90253898)
鳥居 光男 鹿児島大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (30116066)
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Keywords | 形状記憶ポリマー / トランスポリイソプレン / 根管充填材 / 封鎖性試験 |
Research Abstract |
形状記憶ポリマーを用いて根管充填用ポイントを試作し、封鎖性試験を行った。根管充填には、ISO規格の130番のリーマーで最終拡大を行った透明な樹脂性の根管を用いた。まず、口腔内温度で形状回復が可能となるようにトランスポリイソプレン100に対して、酸化亜鉛30、ステアリン酸1、硫黄1.25、ジクミルパーオキサイド3の割合で配合し、これらの混練を行い、未架橋のコンパウンドを作製した。次に、130番のリーマーよりも一回り太い形状をポイントに記憶させるためのステンレス製の鋳型を作製し、未架橋のコンパウンドをこの金型に填入した後に、窒素ガス中で熱処理を行い、ポリマー間を架橋させることによって形状の記憶を行った。続いて、形状を記憶させたポイントを130番のリーマーで拡大した根管にスムーズに挿入できるように、130番のリーマーよりも一回り細い形状にポイントを変形させて固定した。変形固定には試作の金型を用いた。変形の固定法としては、形状を記憶させたポイントを80℃空気中で3分間加熱軟化し、これを金型に圧入して変形させた後、-11℃で2時間冷却して、トランスポリイソプレンを結晶化させる方法によって行った。根管充填は、130番のリーマーよりも一回り細く変形固定させたポイントを、37℃雰囲気中で130番のり一マーで拡大した樹脂製の根管に挿入し、3分間プラガーで加圧する方法で行った。このプラガーによる3分間の加圧中に、37℃の温度刺激によって変形固定されていたポイントの形状を元々記憶していた形状に復元させることによって、ポイントを根管壁に密着させることによって根管の封鎖を行った。封鎖の良否を検討するために、根管充填を行った擬似根管は、1%フクシン溶液に浸漬して色素浸透試験を行った。その結果、シーラーは併用しなくても良好な封鎖が得られ、現在、試験を継続中であるが、数ヶ月間という長期にわたって、根管を緊密に封鎖すること可能であることがわかった。
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Research Products
(1 results)