2003 Fiscal Year Annual Research Report
X線TVを用いた短縮歯列弓患者の咀嚼・嚥下運動と舌運動に関する研究
Project/Area Number |
14571841
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
加藤 一誠 新潟大学, 医歯学総合病院, 講師 (00185836)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
林 豊彦 新潟大学, 工学部, 教授 (40126446)
山田 好秋 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80115089)
河野 正司 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (50014098)
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Keywords | 短縮歯列弓 / X線テレビ / 咀嚼運動 / 嚥下運動 / 舌運動 / 片側遊離端義歯 / 咀嚼効率 / Videofluorography |
Research Abstract |
1.本研究に関する内容の倫理委員会の承認 本研究で用いるVF装置はX線の被曝は非常に少ないが、撮影時に医療目的として使うことの必要性をよく説明した結果、自発的な協力により撮影は行われ、採取したデータの扱い方にも事前に承諾していただいた。これらは、学内の倫理診査委員会に申請していたが、正式に許可を得た。 2.短縮歯列弓患者のVF装置による舌運動に関する動画像データの採取、解析の継続 採取したデータは特に舌運動の解析を中心にまとめた。短縮歯列弓患者の咀嚼・嚥下時の舌運動VF動画像を採取した全てのデータは極力画質を落とさない状態でパソコンレベルで保存できるように処理し、DVDディスクに保存しているが、特に重要なデータに限って元データを専用光磁気ディスクに保存した。 3.臨床評価 短縮歯列弓患者の義歯の装着により咀嚼効率の変化の臨床的評価を行っているが、装着前と装着後との咀嚼回数を比較したところ装着後に概して咀嚼回数の減少が観察された。これは義歯によって咀嚼機能が効率的になっていることが示唆されていると考えられた。患者に義歯の装着が有効であるかに関してのアンケート調査もVAS法によって行い、良好な結果を得ている。 4.研究成果の発表 研究成果は、平成16年度の日本補綴歯科学会において発表し、発表した内容は日本補綴歯科学会誌に投稿する予定である。また、典型的なデータはパーソナルコンピュータにデータベースとして保存し、教育用に用いたい。 5.VF動画像解析法の検討 得られたVFデータの定量的なデータ解析を行うために画像処理用パソコンに取り込んだ咀嚼開始〜嚥下終了の舌運動動画像データの画質を最高に保って利用できる最低限のデータの質を確保する条件決めができた。
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Research Products
(7 results)
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[Publications] 加藤一誠: "下顎全部床義歯を安定させる舌の練習方法"Dental Diamond. 28・9. 116-117 (2003)
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[Publications] 加藤一誠: "欠損形態別の与えるべき咬合の考え方"Dental Diamond. 28・10. 48-52 (2003)
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[Publications] 山田好秋: "咀嚼・嚥下に伴う食塊の動態"日本バイオレオロジー学会誌(B&R). 17・3. 120-129 (2003)
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[Publications] 木内延年: "パラトグラム舌運動機能診断法をもとにした舌接触補助床による摂食嚥下障害者の治療"日本補綴歯科学会雑誌. 47・1. 135-144 (2003)
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[Publications] 本間 済: "チェアサイドで行える咀嚼能力評価法の開発"日本補綴歯科学会雑誌. 47・特別. 55 (2003)
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[Publications] Fukushima, S.: "Role of the pharyngeal branch of the vagus nerve In laryngeal elevation and UES pressure during swallowing in rabbits"Dysphagia. 18・1. 58-63 (2003)
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[Publications] 山田好秋(分担執筆): "新潟大学大学院医歯学総合研究科ブックレット編集委員会編22続「食べる」-食べるの科学-なぜ、おいしく食べられるの"新潟日報事業社. 70 (2003)