2002 Fiscal Year Annual Research Report
変形性顎関節症の分子病態メカニズムならびに分子細胞治療に関する研究
Project/Area Number |
14571843
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
藤沢 拓生 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (20325096)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西田 崇 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30322233)
矢谷 博文 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (80174530)
窪木 拓男 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (00225195)
滝川 正春 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (20112063)
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Keywords | 遺伝子導入 / 軟骨修復 / 細胞増殖 / 細胞分化 / 結合組織成長因子 |
Research Abstract |
軟骨細胞に対するCTGF遺伝子の遺伝子導入の効果を検討した. [方法] 1.遺伝子導入にはE1A,E1B,E3領域を欠失させた組換えアデノウイルス(5型)を用い,このアデノウイルスの欠失させた部位にCAG promotorと軟骨細胞の増殖,分化を促進する遺伝子として知られているCTGFの遺伝子を組み込んだAx1CACTGFを作製した. 2.軟骨細胞としHCS-2/8細胞を用いた. 3.HCS-2/8細胞にCTGF遺伝子を遺伝子導入した後,経時的に細胞数を計測した. 4.遺伝子導入した細胞から経時的にtotal RNAを回収し,CTGF遺伝子の発現を確認するとともに,軟骨細胞の分化マーカーであるアグリカンとtype Xコラーゲンの遺伝子発現をRT-PCRにて確認した. [結果] 1.CTGFの遺伝子導入により細胞数は約1.4倍に増加した. 2.CTGFを遺伝子導入した細胞では,CTGF遺伝子の発現が増加していた.また,軟骨細胞の分化マーカーであるアグリカンとtype Xコラーゲン遺伝子発現も遺伝子導入後7日目まで増加していた. 以上の結果より,軟骨細胞にCTGFを遺伝子導入することにより,軟骨細胞の細胞増殖だけでなく細胞分化も促進されることが明らかになった.また,軟骨基質欠損部にCTGFを応用することにより自己軟骨紐胞による軟骨修復の可能性が示唆された.
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Research Products
(2 results)
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[Publications] T.Fujisawa et al.: "NO Production in Mechanical-Stress-Induced OA Cartilage of the Rabbit TMJ"Journal of Dental Research. 81. 379 (2002)
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[Publications] T.Nishida et al.: "CTGF/Hcs24, a hypertrophic chondrocytes specific gene product, stimulates proliferation and differentiation but not hypertrophy of cultured articular chondrocytes"Journal of Cellular Physiology. 192. 55-63 (2002)