2003 Fiscal Year Annual Research Report
顎顔面を形成する転写因子のクロストーキングの遺伝子発現
Project/Area Number |
14571866
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Research Institution | Nihon University |
Principal Investigator |
佐藤 吉則 日本大学, 歯学部, 助教授 (70060051)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
鴨川 紘征 日本大学, 歯学部, 助教授 (80059857)
大井田 新一郎 鶴見大学, 歯学部, 助教授 (10114745)
稲毛 稔彦 日本大学, 歯学部, 助教授 (90096769)
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Keywords | 顎顔面 / 骨形成 / RNAKL / OGF / 軟骨 |
Research Abstract |
顎顔面や顎関節の形成は,様々な成長因子や転写因子が骨や軟骨を形成する幹細胞の分化増殖や細胞外マトリックスの合成の促進および抑制を行うことによって制御されている。昨年度の研究においては、顎顔面の形態形成を制御する因子であるCBFA-1の遺伝子発現のをin situ hybridizationを用いてに解析をおこなった。平成15年度においては、破骨細胞および骨芽細胞の分化および成熟を調節する成長因子であるOPG(破骨細胞の分化を抑制する成長因子)およぴRANKL(破骨細胞の分化を促進する成長因子)の発現を免疫組織化学を用いて検索した。 材料および方法 胎生期7〜18日のDDY系マウス胎児を用いる。4% paraformaldehyde溶液で6時間浸漬固定を行う。組織をEDTAで脱灰し,パラフィンに包埋後切片にした。 結果 顎顔面の成長過程において、RANKLおよぴOPGは将来に骨を形成すると考えられる間葉細胞および骨芽細胞に強く局在した。破骨細胞においては、RANKLのみが強く発現した。歯胚の形成においてはエナメル器のsecondary enamel knotに強く反応がみられた。また、RANKLおよびOPGの免疫反応ははMeckel軟骨で増殖期や肥大期の軟骨細胞にみられた。 以上のことから、骨芽細胞の分化にはRNAKLおよびOGFが関係しており、破骨細胞の成熟に関してはRANKLが中心的な役割をしているものと考えられた。また,RNAKLおよびOGF軟骨細胞の成熟にも関与していることが示唆された。
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