2002 Fiscal Year Annual Research Report
Cbfa1を用いた単一遺伝子疾患に対する遺伝子治療の基礎的研究
Project/Area Number |
14571890
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
山近 英樹 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (10294422)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
辻極 秀次 岡山大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (70335628)
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Keywords | Cbfa1 / 骨芽細胞 / I型コラーゲン / オステオネクチン / オステオポンチン / オステオカルシン |
Research Abstract |
正常およびCbfa1ノックアウトマウスについて、Cbfa1,I型コラーゲン、オステオネクチン、オステオポンチン、オステオカルシンそれぞれのmRNAの発現をIn situ hybridizationを利用して検討した。その結果下記(1)〜(3)のような結果を得た。 (1)正常マウス胎生17.5日、生後0日、生後2.5日、生後8日骨芽細胞では発育(発生)ステージに関わらず、一定したCbfa1,I型コラーゲン、オステオネクチン、オステオポンチン、オステオカルシンmRNAの発現を認めた。 (2)Cbfa1ヘテロノックアウトマウス胎生17.5日、生後0日骨芽細胞様細胞ではI型コラーゲン、オステオネクチン、オステオポンチン、オステオカルシンいづれも、正常マウスと同様にmRNAの発現を認めた。 (3)Cbfa1ホモノックアウトマウス胎生17.5日、生後0日骨芽細胞様細胞ではI型コラーゲン、オステオネクチンmRNAは発現するものの、オステオポンチン、オステオカルシンmRNAは発現しなかった。 一般に骨芽細胞は前駆細胞の段階より、I型コラーゲン、オステオネクチンを発現し、未熟骨芽細胞になるとオステオポンチンを発現し始め、成熟骨芽細胞になるとオステオカルシンの発現を始めると言われている。そこで上の結果より次のような結論を導いた。 (I)Cbfa1はオステオカルシンプロモータに結合する転写因子と言われるが、オステオポンチンにも結合領域を持つものと思われる。 (II)Cbfa1は骨の形態形成において重要な働きをするが、この制御はI型コラーゲン、オステオネクチン、オステオポンチン、オステオカルシン以外にも未知の因子が想定される。
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Research Products
(5 results)
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[Publications] Nakano M, Yamachika E, etc.: "Expression Pattern of Cispiatin-Induced Metallothionein Isoforms in Squamous Cell Carcinoma"Anticancer Research. (in press).
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[Publications] 藤井嵩史, 山近英樹, 他: "下顎骨に発生した骨芽細胞腫の1例"日本口腔外科学会雑誌. 48・11. 580-583 (2002)
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[Publications] Fukunaga J, Yamachika E, etc.: "Immunolocalization of two major isoforms of calcineurin in distinct bone cells"Journal of Hard Tissue Biology. 11・1. 20-24 (2002)
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[Publications] 仲田直樹, 山近英樹, 他: "頬粘膜に認められたMALTリンパ腫の1例"日本口腔診断学会雑誌. 15・2. 338-341 (2002)
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[Publications] 平松之典, 山近英樹, 他: "審美的な栓塞子を適用した上顎嚢胞の1例"岡山歯学会雑誌. 21・2. 225-228 (2002)