2003 Fiscal Year Annual Research Report
小児の成長発育に伴う口腔細菌叢の変動に関する研究-16S rRNA genes PCR-RFLP法による解析-
Project/Area Number |
14571944
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Research Institution | Niigata University |
Principal Investigator |
松山 順子 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助手 (30293236)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
高橋 信博 東北大学, 大学院・歯学研究科, 教授 (60183852)
佐藤 拓一 東北大学, 大学院・歯学研究科, 講師 (10303132)
富沢 美惠子 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教授 (50107786)
野田 忠 新潟大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00013970)
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Keywords | PCR法 / PCR-RFLP法 / 小児 / 口腔細菌叢 / ミュータンスレンサ球菌 |
Research Abstract |
小児の口腔細菌叢の変動を効率的に解析する手法として、まず菌属で大分類し、次に菌種の決定をするという方法が考えられる。本年度は、特に小児の齲蝕関連菌の大部分を占めるといわれる口腔レンサ球菌の迅速同定法を開発するために、菌属特異的なprimersでのPCRによる菌属決定と制限酵素処理による菌種決定の組み合わせを試みた。レンサ球菌属特異的なprimersをデザインし、PCRでその特異性を確認した。また、そのPCR産物をHaeIII,HpaII,MnII,MseI,RsaIの制限酵素で処理し、得られたパターンを、Genbankから得たシークエンスデータの計算結果と比較検討した。その結果、レンサ球菌属の16S rRNA遺伝子中に、菌属特異的な塩基配列が見い出され、その配列をprimersとして用いPCRを行い、レンサ球菌属特異的なPCR産物を得た。さらにRFLP解析の結果、mutans、anginosus、mitisの角口腔レンサ球菌種の、迅速で明確な鑑別同定ができることが明らかになった。口腔には、多種多様な口腔レンサ球菌が棲息し、齲蝕病原性ならびに分類学的観点から、迅速同定法の開発が望まれていた。本研究の結果、齲蝕を中心とした口腔の感染症に関与するレンサ球菌の同定が容易になり、小児の口腔細菌叢の変動を効率的に解析する手法となり得ると考えられた。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] J.Matsuyaina, T.Sato 他: "Fermentation of Five Sucrose Isomers by Human dental Plaque Bacteria"Caries Research. 37. 410-415 (2003)
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[Publications] T.Sato, J.P.Hu, M.Yamaura, J.Washio, J.Matsuyama 他: "Identification of mutans streptococci by restriction fragment length Polymorphism analysis of PCR-amplified 16S rebosomal RNA"Oral Microbiology and Immunology. 18. 323-326 (2003)
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[Publications] T.Sato, J.Matsuyama, T.Kumagai: "Nested PCR for detection of mutans streptococci in dental plaque"Letters in Applied Microbiology. 37. 66-69 (2003)